小さなお店繁盛店の法則

小さなお店繁盛店の法則

小さなお店がお客さまに感動を与え、お客さまから高い評価を得る仕組みとは?

今回は、お客さま対応で地域1番になる仕組みについて、をテーマに考えていきます。

手遅れになる前に手を打ちましょう

業績が良くないときは、経営のやり方のどこかが根本的に間違っているのです。
赤字は商売がうまくいっていない最も有力な証拠となります。

赤字のお店を調査すると、能動的な働きかけをしておらず、ただひたすらお客さまが来るのをじっと待つ「待ちの営業」となっていたりしています。
またそれだけでは事足りず、新聞に不況だと書いてあるからといって自分の店まで不況だと言っている人を多く見受けます。
できない言い訳をあらゆるところから探し出して、自ら能動的に動けなくなってしまっているのです。

こうした状況のままお店を続けていくと、身動きがとれなくなり手遅れになってしまいます。
そうならないためにも事前に手を打ちましょう。

実際、手をうつとなると、キャンペーンで販売を強化するとか、チラシをまいて集客するといった他店と同じ発想で考える人がいます。
しかし他店と同じやり方をしていては、競争力のあるお店が有利な状況となります。
競争力のあるお店とは、駐車場スペースや売り場面積も広く、立地条件が良く、品揃えが良いお店のことをいいます。
このような競争条件の有利なお店と同じようなやり方ではまともに勝負しても勝てないのが現状です。
そこで差別化が必要となるのです。競争条件の不利なお店は競争条件の有利なお店と差別化しなければなりません。お金を掛けず、人を増やさず、現状で差別化できることを考えるのです。

では、どうするのか?

競争条件の不利な会社が取り組む1番の差別化は「店員の対応」です。

お客さまに親切な対応で地域1番を目指すのです。
今、目の前にいるお客様に、ライバル店のどこよりも親切にして、明るく、元気よく、対応する仕組みをつくり実行するのです。

お客さまに親切にすることは、たくさんのお金を必要としないし、学歴も年齢も性別も関係ありません。

定期的に時間を作って話し合う

ある冬の夜、私たちは研修を終えて居酒屋で懇親会をしていました。この居酒屋は、スタッフがたまたまネット検索で探したお店でした。
昔ながらの「かまど」で炊き上げる釜飯と瀬戸内の新鮮魚貝がウリのお店でした。
私たちは楽しく食事をし、解散の時間になったのでお店を出ました。

すると、お店のスタッフがダウンジャケットを着て出口に立ち「今日はありがとうございました」と私たちを笑顔で見送ってくれました。
その日はとても寒さの厳しい夜でした。

スタッフは両手で大きな器を抱えてました。
その中には、カイロが入っていて「どうぞ、お一つお持ち帰りくださいと言ってあたたかいカイロを私たちに手渡してくれました。あたたかい部屋から外に出ると寒さも倍増します。
そんな時のカイロは本当に嬉しいものでした。
後日、料理と内容とサービスが良いこともあり、次回の懇親会もこのお店を予約しました

こういうサービスはなかなか思いつかないものです。
常にお客さまに気に入られて、お客さまに喜ばれることを意識していないと気づかないものなのです。

お客さまの立場で考え実行できることは、とても大事な能力の一つです。
普段から他人が困っているときに、ちょっと手をさしのべて、手助けできる人は最も能力の高い人となります。

働く人たちが真心込めたサービスを実行しているお店に出会えることは、そうそう滅多にありません。
お店全体でお客さまの立場に立って「喜んでいただけることはなにか?」を考え行動すると、お店の評判や信用はぐんぐん高まっていくのです。

またあるとき、この居酒屋さんへ向かう途中に、突然雨が降ってきました。
傘を差しましたが、キャスターバックやコートが雨でずぶ濡れになりました。


お店に入って傘をたたんでいると、店員さんがお店の奥から出てきて「このタオルでよろしければ、どうぞご自由にお使いください」と手に茶色のタオルを持って私に声を掛けてくれました。

私はタオルで濡れたバックの雨露を拭き取り「ありがとう」と言って返しました。
きめ細やかなサービスに驚き「誰のアイディアで始めたのですか?」と聞くと店員さんは「みんなで考えました」と教えてくれました。

このお店では、毎月一度定期的に時間を作って「お客さまに喜んでもらうために何をすればいいのか?」というテーマで話し合っているというのです。


ところが、人は毎日多くの時間を自分のことばり考えるのに費やして、他人のことはほとんど考えていません。

放っておくとずっと自己中心、自社中心でで考えているのです。
営業の会議に参加すれば、実状がとてもよく分かります。

多くのお店では「顧客満足度向上」「お客さまに喜びと感動を」「お客さま中心」とうたっていますが、実際の会議ではその時間のほとんどが「どのようにすれば売り上げが上がるのか?」といった売上や利益、客数などの数字だけに焦点を当て論議を繰り返し時間が費やされてるのが現状です。
結局、売り上げ中心の会議になっているのです。

お客さま中心の会議を行う


経営の目的はお客さまづくりになるので、粗利益の大元となるお客さまに親切にして、喜んでもらえることを実行することが経営を良くする原理原則となるのです。
どこのお店で商品を買うかの決定権は、お客さまが100%持っており、売る側の決定権は0%です。
お客さまがどこの店でケーキを買って、どこのお店で花を注文し、どこのショップで買い物をするかはお客さま本人の自由なのです。

お店で働く一人一人がお客さま中心の考えで話し合い、行動したときに「あのお店はよいお店だ」、「あのショップは熱心だ」とお客さまは感じるものです。
また、実際にお客さまが喜んでくれたことを自分たちで実感できれば、働く人たちは給料や数字以上の達成感を味わう事ができ、働く人のやる気を高め実行する力につながります。

心のこもった精神的なサービスをしても、特別に人件費が多くなることはないので、利益性を圧迫することもありません。

小さなお店こそ、お客さま対応で地域1番を目指す仕組みが必要なのです。

お客さま対応で高い評価を得ることで繁盛店へとなるのです。

経営の目的は、お客さまづくり

・商品を買う

・どこの店から買う

・だれから買う

・買うのはお客さま

すべての決定権はお客さま100%

経営の目的=お客さまづくり

小さなお店こそお客さま対応で地域1番を目指す仕組みが必要です。

お客さまに喜んでいただくために何をすればいいか考えてみましょう。

お客さま視点で考え、実行して、ファンを増やす!
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投稿者プロフィール

佐藤元相
佐藤元相
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。

著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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