小さなお店繁盛店の法則

小さなお店繁盛店の法則

独自の強みを発見し、差別化戦略する経営とは?

今回は、「お客さまと徹底して仲良くなることが差別化につながる」をテーマに考えていきます。

ライバルがやらないことをやる!

小さなお店は、販売活動に使える費用に限りがあり、チラシやホームページ、ブログや、YouTubeなどの広告活動もままならず、大手企業と競争になると著しく不利な立場になっています。
ある統計を調査すると、近年、小売り販売業の店舗数が増えています。

更によく調べてみると、従業員数100人以上の会社が店舗数を増やし、従業員30人以下のお店の数が減っているのです。
競争条件の不利な小さなお店の場合、何も手を打たなければ必ずじり貧になり、やがて経営を続けていくことができなくなるということが、この調査からよくわかります。

競争条件の不利な小さなお店が、競争の荒波にのみこまれないようにするためには、強い会社や大手企業と違ったやり方で差別化する必要があります。
この差別化に有力な対策の一つがお客さまと人間関係を良くすることです。
しかし、お客さまと人間関係を良くすることを実行に移すのは実に難しいものです。
ここで、良い事例があるので紹介しましょう。

大阪に店舗を構えるお弁当屋さんの事例

店長の岩田さんとアルバイト7名のお店です。創業して3年間は業績が伸びたのですが、やがてライバル店が増えていき、経営はじり貧になっていきました。
危機感を持った店長は、地域の競合調査をしました。まず、お店の商圏となる半径500メートルのエリアには同業のお弁当屋さんが11軒あり、コンビニエンスストアなどを含めると多数の競争相手がいる激戦区だとわかりました。
「これでは他店と同じような方法で商売をしていては絶対に生き残れない!このエリアでお客さまから1番に選ばれる弁当屋になるには徹底した差別化が必要だ!」
と決意を固めました。

このお店の商圏は、準工業地帯といって、工場や住宅、商店や大学などいろんな人達が集まる地域です。ですからお弁当を買いにきてくれるお客様は、サラリーマン・工場で働く人・学生・主婦など様々でした。その中でも朝から晩まで一日中、地域で生活しているのは主婦だと考えて、客層を主婦に絞りました。

 もちろん客層を主婦(ファミリー層)に絞ったからといってサラリーマンや工場で働く人にお弁当を販売しないわけではありません。
近隣に住む主婦の方々と徹底して仲良くなることを考えたのです。

お店は、幼稚園や学校の通学路にあるので朝夕と送り迎えするお母さんが店の前を通ります。
岩田店長は自分のことを知ってもらうには丁度いい!と店の前を掃除しながら大きな声で「おはようございます!いってらっしゃい!」と挨拶を始めました。
 毎朝、あいさつをしているので日が経つにつれて、お母さんたちとも顔なじみになっていきました。
最初は挨拶だけでしたが、少しずつ会話も増えていき、お店に来てくださる機会も増えたといいます。

今では世間話をしたり、家族の悩みごとの相談を受けたりと地域のお客さまから声を掛けてもらえるまでになりました。

お客さまの名前で呼ぶ

お店では、ご注文順のお弁当を作るので、調理中はお客さまに待っていただかなければなりません。
そこがチャンスと考え、お客さま待っていただいてる間に、夏は冷たいお茶、冬は温かいお茶を出すサービスを始めました。
そしてお客さまの名前を知るために「すいません。お弁当ができたらお名前をお呼びしますので」と順番待ちの用紙にお客さまの名前を書いてもらうようにしました。
お弁当が出来上がると「○○さん。ありがとうございます」とお客さまの名前を呼んで手渡しました。


機会があれば何度となくお客さまの名前を繰り返し呼んで顔の表情や特徴、姿などを覚えるように努めたと言います。
その後、お客さまの名前と特徴をメモ用紙に記録していき毎日メモを見ました。
それからは、朝の掃除でも「○○さんおはようございます」と名前で挨拶するようにしました。

お礼は直筆で書く

お店では、半径500メートル圏内に特化してバイクでお弁当の配達をしています。
注文いただいたお客さまには配達した日の夜に、直筆のお礼ハガキを送っています。
翌日、お客さまが「ご丁寧なおハガキをありがとう」とお店にへ来てくれることも頻繁にあると言います。

こうした活動の結果、顧客名簿は7000件となりました。

名簿には、お名前や住所はもちろんのこと、お客さまの家族構成や家庭の事情なども記録しています。
岩田店長自身の人柄なども知っていただきたいと思い、通信を書いて毎月4000軒のお客様に手配りでお届けしています。
これが結構評判でお客さまに喜んでいただいています。


週末になるとお客さまの子供さんが所属しているサッカーチームや少年野球、子供会のイベントからお弁当の注文が入るようになりました。

岩田店長は「1回当たりの注文単価が飛躍的に高くなっています」と話してくれました。
このお店は、お弁当激戦区で主婦(ファミリー層)から圧倒的な信頼を得て、とても繁盛しています。

最後に岩田店長は「この地域を守ることが私のミッションです」と、子供110番の店として登録して子供たちの安全のために取り組みを行っています。

また1人で暮らしてるお客様とは「不安な時はいつでも連絡してくださいね。お弁当は買わなくていいら」と電話番号の交換をしています。

しばらく顔を見ていないと思ったら、自ら電話を掛けることもあると言います。

このお弁当屋さんが繁盛店になれた法則をまとめてみましょう。

  • 商圏を決める
  • 得意な客層を定める
  • お客様と接点を増やす工夫をする
  • お客様の名前を覚える
  • お客様の情報を集める

「ライバル店がやらないことをやる!」

岩田店長が決意した差別化は徹底してお客様と仲良くなるための工夫でした。ちょっと考えるとこれぐらいのことは誰にでも出来そうに思えますが、実際にこれらを実行することは極めて難しいのです。

例えばお客様に満足のいく人的サービスをしたいと考えても、具体的にどうしたらいいのかわからないのが実情です。
サービスの差別化では経営規模の大小など一切関係ありません。しかも会社の人件費が特別に増加するわけでもありません。

小さなお店は、お客様と人間関係を良くするために、お客様の名前を覚えることから取り組んでみてはいかがでしょうか?
それがサービスの差別化につながるのです。

このエリアでお客さまから一番に選ばれるためには、徹底した差別化が必要

・商圏を決める

・得意な客層を決める

・お客さまと接点を増やす工夫をする

・お客さまの情報を集める

 お客さまの名前を知り覚えるためにどのような取り組みを行いますか?

お客さま視点で考え、実行して、ファンを増やす!
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投稿者プロフィール

佐藤元相
佐藤元相
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
1300社以上の指導実績をもつ。「下請け脱却戦略」をはじめ多彩なテーマで年間200回以上のセミナーを行っている。自ら主催する経営塾「あきない実践道場」には全国から経営者が集い、多くの成功事例を生み出している。

ともいきの精神
今、時代に求められている考え方は、仏教で言うところの〝ともいき(共生)の精神〟ではないかと私は思っています。
自分のための生き方ではなく、自分の生き方が人に感銘を与え、人に幸せをもたらせる、このような自他共に生きるともいき(共生) の心をいまの時代、再認識しなければならないように強く感じています。

人はひとりでは生きていけません。
人は誰かと出会い、そして繋がり、必ず人との関わりの中で生きています。

私たちNNA は、大きく変わっていく時代の先を見据え、お客さま・社会・そして我々自身のミッションテーマとして、〝ともいき(共生)〟を掲げ、我々独自の価値観による輪を広げていきたいと考えています。
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