利益発生源のお客さまを増やし方をテーマに考えていきます。
目次
お客さまがお店で商品を購入する時
あなたのお店がどこのお店よりも便利であり、どこのお店よりも親切で、お客さまが思っている以上のサービスを提供し、お客さまとより多くのコミュニケーションをとることで、結果としてお客さまから好かれて、喜ばれて、忘れられないようになり、お客さまとの関係も良くなります。
こうしたお客さま活動により、一度買っていただいたお客さまに継続して買っていただければ、固定客となります。
固定客が多ければ、割引キャンペーンや集客のための費用をあまり使わなくても商品が売れますから、利益率は当然良くなります。
さらに、お客さまに喜んでいただけて、お客さまとの関係がより良くなると、知人やご家族を紹介していただいたり、お客様が自らブログやSNSに「お勧めのお店です」といった具合に記事を書いてくれることもあるので、お店のことがお客様の口コミを通じてどんどん広がって好循環となり、お客さまが増えていきます。
お客さまに喜んでいただけることでお店の信頼が高まり、お客さまからの紹介者が増えます。
会社で一番費用がかかる仕事は何でしょう?
会社で一番費用がかかる仕事は何だと思われますか?
経理の仕事やお菓子など商品をつくる仕事、いろいろな仕事がありますが、それらを分類してみると、「新しいお客さまを見つけて、買っていただくまでの活動費用」ということになります。
つまり、お客さまの紹介によって、新しいお客さまが増えているお店は評判の良いお店であり、かつ、最も利益性の高いお店でもあります。
一方でリピート率が下がっているお店や紹介が少ないお店は、赤信号状態だと言えます。
早く手を打たなければなりません。
徹底した増客パターンを作り上げる
神戸市役所周辺に評判の良い小さなレストランがあります。
市役所周辺は、オフィスやショップ、レストランが密集している地域でランチタイムには、たくさんの人で賑わっています。
多くの飲食店は競争しながら日々の経営を営んでいるのです。
そんな中、安売りすることなく、次から次へとリピート客が増えているレストランがあります。
店長の森山さんは、「一度ご来店いただいたお客さまをリピーターに変える、商品と顧客対応の仕組みが強みです。」と話してくれました。
その仕組みのヒントはオフィス街のランチタイムにありました。
ランチタイムの限られた休憩時間。食事を終えたら、すぐに会社へ戻りたいと思うのが人間の心理です。
12時半を過ぎる頃から人はレジに集中します。レジ担当者は、できる限り早く的確にお釣のやり取りを行わなくてはなりません。
しかし、実際は「一人一人割り勘で別々に支払います」という団体のお客様や、
「俺が払いますから・・・」
「それはダメです。私が払います」
とお付き合い関係のお客様もあるので、混在に拍車がかかるのは必須です。
レジ担当者は、できる限り早く的確に!
そこで、森山店長が取り組んだ事は、「お客さまはレジで待たされるのを苦痛に感じている」と考え、特に12時半以降のレジ担当は2人体制で対応するように設定しました。これで会計時の混雑はありません。
レジ担当の人員を増やした分、余裕が生まれ、お客さまの顔を見ながらコミュニケーションをとる機会が増え、お客さまとの名刺交換の機会も増えました。
その結果、「ちょっとお祝いで使いたい」「パーティーをしたい」といったランチだけではない貸切などのご予約がいただけるようになりました。
「リピート」の仕組みをつくる。
ランチタイムでお客さまと会話をする時間は限られます。
その限られた時間の中で、どのようなコミュニケーションをとるのかで、お客さまが「固定化」するか「流動化」するかの分かれ道になります。
そこで彼は「スタンプカード」でリピートの仕組みをつくりました。
森山店長はレジで会計をしているお客さまに「お一人さま、ランチ1回につきスタンプを1つ押させていただきます。スタンプが10個たまった方には、通常250円するランチデザートを翌日から1ヶ月間、無料でサービスさせていただきます」とアナウンスしました。
・・・実はもともと、デザートはランチとセットにして販売することになっていたのですが、それではインパクトがないと思いやり方を変えてみました。
「デザートの1ヶ月無料サービスは、お得感がある」とお客さまは大喜び、リピートしてくれる機会が増えました。
「紹介」の仕組みをつくる。
さらに森山店長は、「お連れさまの分もスタンプを押しておきますね。えーっと・・・2名さまですから、2個のスタンプです。あぁ~すみません、お客さま!数を間違えてスタンプを押してしまいました」と言って笑い1つ2つ余分に押しました。
もちろん演技だと分かっていて、お客さまは喜んでくれます。
レジに並ぶ他のお客様も「オレも頼むよ」と言ってくる人もいるので、「はい・・・もちろん、よろこんで!」と、次のお客さまにも1つ2つ多くスタンプを押しました。お客様は、予想外の対応に大変満足してくれました。
さらに、スタンプ10個たまったカードをグループの誰か1人でも持っていれば、全員にランチデザートをプレゼントするようにしました。これにはお客さまがびっくりされました。
ある中年サラリーマンは、「オレと今日ランチへ一緒にいけば、ケーキが無料でもらえるぞ!」と部下の若い女子スタッフを誘って来店してくれました。
また、あるOLさんは、同僚や友達と一緒に何度も来店してくれています。
カード1枚の簡単なツールではありますが、少しやり方を工夫するだけでお客さまとのコミュニケーションが増え、次々とお客さまが部下や知人を連れて来店してくれる仕組みとなっているのです。
このレストランは、賑わい大変繁盛していますが、新しいお客さまに来店していただくための販促費用はほとんど使われていません。
リピートの仕組みをつくるには、お客さまとのコミュニケーションを増やす仕組みにあります。
さぁ、あなたのお店もお客さまとのコミュニケーションをとる機会を増やし、リピートの仕組みをつくりましょう。
①利益性が高い・・・紹介によって新しいお客さまが増えているお店
②利益性が低い・・・リピート率が下がっているお店や紹介の少ないお店
お客様とのコミュニケーションをどこでとりますか?顧客視点に立ち、イメージして書き込んでみましょう。
お客さま視点で考え、実行して、ファンを増やす!
顧客サポート係、営業アシスタント、内勤営業育成プログラム
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投稿者プロフィール
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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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