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佐藤元相のオフィシャルブログ

1位づくり戦略コンサルタント 佐藤 元相

商品で差別化できない時代に営業が磨くべき力とは|住宅建材営業の新戦略

2026年4月29日、北陸・金沢のLIXILショールームにて、木材・建材流通店の社員の皆さま、そして商社・メーカーの営業幹部や若手営業マンを対象に営業研修を行いました。

今回のテーマは「営業力強化」。

それは、販売のテクニックではありません。

「商品で差別化する時代は、すでに終わっている」

という事実を工務店経営者の現場の声から仮説を立てて研修を行いました。


なぜ、卸販売業は中抜きされるようになっているのか?

木材・建材業界において、商品そのものの差は年々小さくなっています。

・品質はどこも一定水準
・価格も大きくは変わらない
・仕入れルートも多様化してネット購入も選択視にある

つまり、

「どこから買っても大きな差はない」

という状態です。

実際に、私が取材してきた工務店経営者もこう言います。

「正直、商品はどこも似ている。同じ。」
「安いのはもちろんいい。しかし、価格は業者を選ぶ決め手にはならない。」

では、工務店は仕入れ先の建材販売店を何で選んでいるのか。

ここに、営業の本質があります。


お客さまの決定権は100%である

研修の冒頭で、

「なぜ、お客さまはあなたの会社を選んでいるのですか?」

私はこう問いかけました。

この問いに、明確に答えられる方はほとんどいませんでした。
こちらの研修だけではありません。
多くの場合、まともに書くことができないのが現実です。

しかし、これは当然です。

なぜなら、

私たちは、自社の価値をお客さまから“聞いていない”からです。

営業は、

・説明する
・提案する
・売る

これらに意識が向きがちです。

しかし本来は逆です。

営業とは、聞く仕事です。


現場取材の重要性とは

この問題に対して、私は一つの方法を実践してきました。

それが、

工務店経営者への「取材」です。

・なぜこの仕入れ先を選んでいるのか
・仕入れ金額の「高い」、「安い」は、どこまで影響するのか
・どんな営業が信頼できるのか
・逆に、どんなときに不満を感じるのか

こうした問いを、工務店の社長に直接聞いてみました。

すると見えてきたのは、

販売する側の営業が思っている価値と、お客さまが感じている価値のズレがありました。


工務店は何で仕入れ先を選んでいるのか

取材から見えてきた答えは、非常にシンプルでした。

それは、

「現場で困らないかどうか」

です。

・納期が守られるか
・ミスが起きないか
・トラブル時にすぐ対応してくれるか
・職人との連携がスムーズか

つまり、

“現場を止めない存在かどうか”

これが最大の判断基準です。


「何を売るか」より「どう関わるか」

ここで重要なのは、

営業の価値は商品ではなく、

関わり方にあるということです。

・段取りを理解している
・先回りして動いてくれる
・困ったときに逃げない

こうした日々の積み重ねが、

営業はモノを売るな!伴走せよ!

「この会社に任せたい」という信頼を生みます。


新築とリフォームで変わる判断基準

さらに取材を進めると、もう一つ重要な事実が見えてきました。

それは、

新築とリフォームでは、選び方がまったく違うということです。

新築では、

・価格
・納期
・安定供給

が重視されます。

一方、リフォームでは、

・柔軟な対応
・小回り
・現場判断力

が求められます。

価格を超えて選ばれる基準
価格を超えて選ばれる基準

しかし現場では、この違いが意識されていないケースが多い。

結果として、価格の安さで選ばれていると思っている営業と、

工務店との期待とズレたカタチになっているのです。


利益性は「選ばれ方」で決まる

ランチェスター戦略における利益性の原則は明確です。

自社の強みを活かし、一番に選ばれることで利益が生まれる。

逆に言えば、

選ばれる理由が曖昧なままでは、

価格競争に巻き込まれます。

だからこそ必要なのは、

・お客さまの声を集める
・選ばれている理由を言語化する
・営業プロセスに落とし込む

この一連の流れです。


参加者の感想と変化

今回の研修では、多くの気づきの声がありました。

「今まで、自分たちの強みは“対応が早いこと”だと思っていましたが、それは当たり前で、評価されるポイントではないと気づきました」

「お客さまに“なぜ選んでいるのか”を聞いたことがなかった。正直、怖かったですが、これからは聞いてみようと思います」

「商品を売るのではなく、現場を支えるという視点が、自分にはなかったです」

こうした声が示しているのは、

営業の視点が変わったということです。


研修の目的は「現場を変えること」

私は、研修で知識を伝えることを目的にしていません。

目的は一つです。

現場を変えること。

そのために、

・取材という手法
・営業プロセスの見直し
・顧客接点の設計

を具体的にお伝えしています。

営業力は、スキルではありません。

習慣と仕組みで決まります。


まとめ

商品で差別化できない時代。

だからこそ問われるのは、

「どこのパートナーと仕事をするか」です。

そしてその答えは、

お客さまがすでに持っています。

・なぜ選んでくれているのか
・どこに価値を感じているのか

これを聞き、言語化し、実践する。

その積み重ねが、

地域で選ばれ続ける会社、営業マンをつくります。

建材営業に求められる価値

おわりに

営業を変えたい。
現場を変えたい。

そう考えるのであれば、まずやるべきことは一つです。

お客さまの声を聞くこと。
そして、現場を取材すること。

私はこれまで一貫して、現場に足を運び、
お客さまの声に向き合い続けてきました。

どれだけ立派な理論を語っても、
現場とかけ離れた言葉では、人は動きません。

だからこそ私は、
現場で起きている事実からしか語らない。

それが、講師としての責任であり、
私の強みでもあります。

現場を知っているからこそ、伝わる。
現場の声だからこそ、人は変わる。

私はそう信じています。

そして、私の使命は明確です。

この業界を変革するリーダーを育成すること。

営業を変えることは、会社を変えること。
会社が変われば、業界は必ず変わる。

その変革の一歩を、
現場から、とことんやっていく。

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投稿者プロフィール

佐藤元相
佐藤元相
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
立志立命式代表世話人。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。

著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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