こんにちは。私は現在62歳を迎えた中小企業の経営者です。
4年後に事業承継を予定しており、これからの会社の方向性を模索する中で、「展示会」を使った取り組みを始めました。
この記事では、私が今まさに取り組んでいる展示会の準備、そしてその背景にある思いや考え方をお伝えしたいと思います。
「小さく始めて、大きく育てる」。それが、私たちの目指す道です。

目次
まずは“実験”からはじめる
2025年5月23日、大阪産業創造館にて、私たちは展示会に出展します。
テーマは【Web販促&デジタル活用展2025】
中小企業の成長を加速させる、Web集客・DX・AI活用

これは「いきなり大きな勝負に出る」のではなく、「小さく試すための“実験的な出展」です。
あくまで今回の出展は「本番のための小さな本番」です。
これまで私たちは展示会という場に長く出ていませんでした。だからこそ、まずは小さく一歩を踏み出し、反応や結果を見ながら、次へとつなげていこうと考えています。
ロケット開発のように、小さな試行から始める
この考え方は、まるでロケットの開発に似ています。
たとえば、日本で初めて宇宙開発が行われたときも、最初は“ペンシルロケット”という、手のひらに乗るくらいの小さなロケットからスタートしたそうです。
いきなり大きな打ち上げを目指すのではなく、まずは小さく、そして繰り返し試しながら、データを取り、改善を重ね、徐々に大きくしていったのです。
私たちの展示会出展も、まさにこれと同じです。
「まずはやってみる」
「失敗しても学びにする」
「何が伝わるか、何が足りないかを見極める」
そうして、2025年12月の大阪勧業展、そして2026年3月のインテックス大阪での本格出展へとステップアップしていく計画です。
事業承継は「気持ちのバトン」
私は4年後に会社を後継者に引き継ぐ予定です。
ただ、それは“肩書き”を渡すことではありません。思いを受け取ってもらうことが何より大切だと考えています。
そこで、私はこれまでお客さまに向けて手紙を送りました。
- 第1通目は、「4年後に息子へ事業承継する決意」
- 第2通目は、「バトンを受け取る後継者の想い」
- 第3通目は、「なぜ新しいサービスを創ったのか」
このように少しずつ、息子と気持ちを共有していくことに力を入れてきました。
展示会も、その流れの中にある一つの“動き”です。
願望伝授というスタイル
今回の展示会では、「願望伝授型動画」というコンセプトの採用支援のサービスです。
- 私がどうしてこの会社をつくってきたのか
- 後継者がなぜこの道を選んだのか
- 私たちはどんな未来を描いているのか
といった“物語”を、映像で伝える取り組みです。
自社の魅力を伝えるのが苦手な経営者のため想いを届けたい。
そんな願いを込めて企画しました。
アドバイスを受けて気づいたこと
展示会の準備を進める中で、専門家からも多くのアドバイスをいただきました。
ある方からは、こんな言葉をいただきました。
「既存のお客様には、ただのサービス紹介よりも、ストーリーや想いが響くはずです。」
たしかに、私たちのことを知ってくれているお客様には、“一般的な広告ページ”では伝わらない。
むしろ、私と後継者の思い、そしてこれまでの関係性をしっかり伝えるほうが、ずっと効果的なんです。
だから、ランディングページ(LP)も方向を見直しました。
「サービス説明」ではなく「ストーリー」から始まるページにすること。
それが、今回の展示会で大切なポイントになっています。
新規と既存、それぞれに合わせた届け方を
また、展示会を通じて「誰に何を届けたいのか?」をより明確にすることにしました。
- 既存のお客様には、「なぜ今このサービスを始めるのか」「どんな思いで後継者が動いているのか」など、背景やストーリーが大事
- 新規のお客様には、「何ができる会社なのか」「どういう成果があるのか」など、わかりやすさや実績が大事
同じ情報でも、相手によって伝え方を変えることが必要なんですね。
そうしたターゲットの違いに合わせて、ページ構成や動画の内容も見直していく予定です。
12月・3月に向けて:計画と準備
今回の展示会は「ペンシルロケット」。
この実験が成功でも失敗でも、私たちはそこからデータを取り、次に活かします。
次の目標は以下の2つです。
- 2025年12月:大阪勧業展(既存顧客への信頼強化)
- 2026年3月:インテックス大阪の大型展示会(新規開拓に本格挑戦)
これらに向けて、私たちは2025年3月から本格準備を開始しています。
- 願望伝授動画のアップデート
- サービス説明のフロー図化
- ブースデザインとWEBサイトの色統一
- ストーリー型ランディングページの再構成
- ライブ配信や後継者インタビューなどの導入
など、段階的に改善と準備を積み上げていきます。
おわりに:ペンシルロケット精神で進む
事業承継や採用というのは、大きなテーマです。
ですが、いきなり完璧を目指す必要はないと思っています。
まずは、小さく始める。
失敗を恐れず、試してみる。
そこから得た気づきを、次へと活かしていく。
それこそが、私たちが目指す“ペンシルロケット型”の進み方です。
これから事業承継を考える方、採用に悩む方へ。
このブログが、少しでも未来へのヒントとなればうれしいです。
投稿者プロフィール

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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
立志立命式代表世話人。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。