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広報アドバイザー 永野一美のブログ

広報アドバイザー 永野 一美

母からもらった腕時計―共感通信Vol.29

家族経営専門の広報アドバイザーNNA株式会社の永野一美です。
ご縁を頂いた方へお送りさせて頂いてる共感通信「永野さぁ~ん通信」のWEB版です。

24年前の結婚の前日、母がそっと私にプレゼントを差し出しました。 「結婚しても、お洒落でいてね!」 そう言って手渡された小さな箱を開けると、中には上品な腕時計が輝いていました。

「お母さん、ありがとう!うわ~、高かったんじゃない?」と驚きながら尋ねると、 母は優しく微笑んで、こう言いました。 「これをメンテナンスして、使い続けられる人になりなさい。

当初はお出かけのたびに腕にはめて、どこに行くにも一緒でした。 時計を身につけると、不思議と背筋が伸び、母の思いに包まれているような気がしました。

でも、子どもが生まれ、慌ただしい日々が始まると、お洒落して出かけることも次第に減り、 時計をはめる機会はほとんどなくなっていきました。 それでも、クローゼットの中に置かれた時計を目にするたび、 「またお洒落して出かけたいなぁ」と、ふと心で感じていました。

そんなある日、時計を手に取ると、針が止まっていました。
オーバーホールをしようと百貨店に持ち込むと、修理費用は6万円。
「ごめんなさい、また今度にします…」

その頃の私は、子育てや生活の優先事項が多すぎて、 時計を修理する余裕がどうしてもありませんでした。 それからというもの、時計を見るたびに、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

それでも、いつか必ず直してあげようと思い、毎月少しずつ積み立てを始めました。

そして、針が止まってから4年後の息子の中学校の入学式の日、ようやく修理に出し時計をつけて行けることが出来ました。

その時、私はようやく母が言った言葉の意味を理解しました。 「これをメンテナンスして、使い続けられる人になりなさい。

それは、物を大切にすることだけでなく、余裕のある大人になってほしい。自分自身の時間を丁寧に積み重ねていくことの意味だったのだと。

そして先日、人生で2回目のオーバーホールをしました。 また新たに息を吹き返した時計を見て、これからも大切に手をかけながら、 共に時を刻んでいきたいと思いました。

投稿者プロフィール

永野一美
永野一美
メンタルラボ認定講師
自己効力感を高める宝物ファイル認定講師
メルカリアンバサダー
東京都外国人おもてなしボランティア
児童養護支援協会ポーラスター認定ボランティア 


出身:大阪府大阪市
趣味:上手くなりたいゴルフ・山登り

従業員30人以下の中小企業へ広報のアドバイスや支援を行う。
お客さまには、住宅会社・工務店・製造業が多い。
広報アドバイザー 永野一美
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