家族経営専門の広報アドバイザーNNA株式会社の永野一美です。
ご縁を頂いた方へお送りさせて頂いてる共感通信「永野さぁ~ん通信」のWEB版です。

小学1年生の頃、両親は喫茶店さんを営んでいました。
ある日の夕方、母から「ごはんが足りなくなったから持ってきて」と、家にいる私に電話がかかってきました。
私は、すぐに「行きたくない!」と断りました。
実は、お店に行く道中、いつも道ばたに座っている“おっちゃん”がいるからです。
当時の私にとっては、ちょっと怖い存在でした。
「話しかけられたらどうしよう」
「見られたくない」
胸がドキドキして、行くのがとても嫌でした。
でも、電話の向こうのお母さんがこう言いました。
「金ちゃんのおっちゃんがお腹すかして、待ってるの。お願い、持ってきてあげて」
金ちゃんのおっちゃんは、学校帰りの私の話し相手になってくれて遊んでくれていた常連のお客さんでした。
私は迷いました。けれど、“お母さんが困ってる”と思って、おばあちゃんにご飯をよそってもらって、自転車にまたがりました。
お店までは自転車で3分くらい。
信号待ちの時、
怖いおっちゃんは、やっぱりそこにいました。
信号待ちの間、お願いじっとしておいて!話しかけないで!
大丈夫大丈夫!と自分に何度も言い聞かせました。
私は勇気をふりしぼって、自転車をダッシュ! 全力でペダルをこぎました。
だけど、あのおっちゃんの前を通る数秒が、とても長く感じました。
なんとか無事にお店までごはんを届けました。
お母さんは笑顔で「ありがとう、よく来てくれたね」って言ってくれました。
その一言で、怖かった気持ちがふわっと消えて、涙が出ました。
投稿者プロフィール

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メンタルラボ認定講師
自己効力感を高める宝物ファイル認定講師
メルカリアンバサダー
東京都外国人おもてなしボランティア
児童養護支援協会ポーラスター認定ボランティア
出身:大阪府大阪市
趣味:上手くなりたいゴルフ・山登り
従業員30人以下の中小企業へ広報のアドバイスや支援を行う。
お客さまには、住宅会社・工務店・製造業が多い。
広報アドバイザー 永野一美