こんにちは、1位づくり戦略コンサルタントの佐藤元相です。
事業において現状維持は衰退を意味します。事業の成功には、スピード、熱意、戦略、情報、革新、実行力が不可欠であり、未来への投資が重要です。研究開発が成長の鍵となります。ランチェスター戦略に基づき、先行投資比率の最適な配分を、時間や費用を教育や研究開発に充てることで持続可能な成長を実現できるのか!今回のblogでお伝えいたします。
本記事では、Facebookへ投稿した私の記事に対してある製造業の社長のコメントを通じて、次なるステップへのヒントになると思いblogにしました。
目次
業界を良くするための経営者の挑戦
ここからは先日のFacebookへ投稿した内容です。
ある新聞配達業の社長が「仲間と業界を良くしたい」と熱意を語ってくれたので、経営戦略の学びについて質問をしました。すると「我々の業界の経営者は、日々の業務や支払いに追われているため、経営戦略を学ぶことに理解を示す方は少ないです。」と言いました。
これを聞いて、私は非常に悲しい気持ちになりました。
多くの経営者が「人手がない、時間がない、資金がない」と嘆いています。しかし、斜陽化していく業界でも、革新性を持って成功している企業は確かに存在します。結局、企業の未来は経営者次第か。
現状維持は衰退でしかありません。働く人々とその家族のために、もっと良い未来を目指すべきです。そのためには、スピード、熱意、革新、そして実行力が不可欠です。時間を確保し、未来への投資を経営において社長の最も重要なことは、「時間の確保」です。
未来を見据えた事業の差別化戦略を実行するためには、社長が日々の業務に追われるようでは事業そのものが不安定でしかありません。社長は戦略的に時間を確保しなければなりません。ある製造業の社長がFacebookに投稿した記事に以下のコメントをしてくれました。
効率を高めて利益性を良くすること
「未来へ投資する時間を確保しないと確実に会社は衰退します。時間を確保する為に受注量を減らす必要があったので価格修正を行いました。結果、受注量は2/3になり残業時間はゼロになり隔週土曜日休みを毎週土日休みに、又毎月1日は整理整頓を行う時間が出来ました。
整理整頓を行い効率が上がり利益率もアップしました。まだ利益率は上がると思います。M&Aで引き継いだ時は赤字と黒字の狭間を行き来していた工場でしたが、今では毎月しっかりと利益を出す工場になりました。」
このように短期的な売上減少のリスクを取ってでも、長期的な成長のための時間を確保することが重要だと感じました。
また、整理整頓を徹底することで、工場の無駄が削減され、効率が向上し、結果的に利益率が大幅に改善しました。また、働きやすい環境が整うことで、従業員のモチベーションも向上し、さらなる業務効率の向上に繋がっています。
次なるハードル:研究開発への挑戦
整理整頓によって得られた余力を活用し、この社長は次なるステップとして「研究開発」に挑戦しています。新しい技術や製品の開発に取り組むことで、工場の競争力をさらに高め、長期的な成長を目指しています。
「次のハードルは、価値を高めるために、研究開発を実現することです。研究開発ができるようになれば、将来も残る工場になると思います。これからが本当の意味で勝負だと思っています。」
研究開発は、未来への投資であり、競争力を高めるための重要なステップです。他社との差別化を図り、業界内でのポジションを強化するためにも、ここでの挑戦は不可欠です。
経営は試行錯誤の連続
経営は試行錯誤の連続であり、失敗は避けられません。商売に失敗はつきもので、新しいことを始めれば、失敗することもあります。プロ野球選手でもと3割の打率で一流選手です。7割が失敗です。
ですから、失敗を恐れずに挑戦を続けることが成長の鍵です。まずはリスクを最小限に小さくやることから初めていくといいでしょう。
経営環境は目まぐるしいスピードで変化しています。だからこそ小さなチャレンジを繰り返し成功体験を積んでいくことが大事なのです。
ランチェスター戦略の「時間戦略の投資比率の法則」について
時間戦略の投資比率の法則では、効果的な経営のためには、経営資源を戦略的に配分することが重要であるとされています。特に、「営業にかける時間」と「研究開発にかける時間」の配分がポイントです。一般的に、売上を上げるために多くの時間が営業に費やされますが、未来の成長を見据えた場合、研究開発や市場調査、教育などに投資する時間の確保が不可欠です。
ランチェスター時間戦略の「先行投資比率の法則」では、小さな会社は労働時間の5%から10%を教育や研究開発に充てるべきだとされています。アップルストアでスマートフォーンの契約をするときも保険として7%程度の掛け金が用意されています。先行投資は「保険」として捉える考え方です。
もしも社長が現場で作業している状態が続けば、未来の成長や競争力の強化にとうてい繋がりません。少なくとも10%の労働時間を研究開発に充てることは不可欠であり、理想的には15%の時間を先行投資として確保することで、将来のリスクに備え、持続可能な成長を実現できると私は信じています。だから社長は長時間労働になるのです。
あなたの工場も未来を切り開く
日々の業務に追われる中でも、未来への投資を忘れずに取り組んでみよう。まずは時間を確保し、次のステップとして研究開発に取り組むことで、あなたの工場も未来を切り開くことができるのです。
「チャレンジしない人に成功はない」という言葉があります。挑戦することでしか得られない成果があります。未来への挑戦を恐れず、ぜひ実践してみてください。一歩踏み出すことで、成功への道が確実に開かれていきます。
じつは、私の週2回の筋トレも未来への投資です。
さぁ今日はここまで。
私の経験や知識、考えが、あなたの人生に少しでも、影響を与えることがあるのであれば、これほど嬉しいことはありません。
本日も、お付き合いくださり、ありがとうございます。
投稿者プロフィール
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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。