大阪でランチェスター戦略の研修を30年間継続して実施している1位作り戦略コンサルタント、佐藤元相です。「あきない実践道場」の34期が熱気あふれる最終講を迎えました。参加者は各業界の経営者や幹部候補生たち。最終講では、彼らがいかにして戦略を練り、成果を上げたのかをプレゼンテーションで発表しました。
どの発表も、目を見張るような内容でした。中でも特に注目されたのは、製造業の「情報の物量戦」で成果を上げたプレゼンテーションでした。
どのように彼が市場での差別化を図り、成功を収めたのか、その詳細をお届けします。
あきない実践道場34期の最終講を終えました。
今回の参加者は熟練経営者や幹部候補生、事業を承継したばかりの若手経営者など、多岐にわたる業界から集まりました。
最終講では、製造業や工務店、コンサルタントなどの参加者が、お客様取材を重ね仮説を立てた戦略や、そして実践した結果を10分間で発表しました。
発表の中で重視されたのは以下の内容です。
- 願望
- どこで1位を目指すのか?
- 客層戦略 得意な客層はどこか?
- 商品戦略 商品やサービスの差別化は何か?
- 地域戦略 地域はどこに絞るのか?
- 営業戦略 新しいお客様を増やす仕組み
- 顧客維持戦略 リピート、紹介を増やす仕組み
この7つの要素を自社の事業モデルに再構築して考えていただきました。全員が見事なプレゼンテーションを行い、発表時間の10分間は充実した内容が続きました。
最後には参加者全員の投票により、MVP(最優秀賞)が選出されました。今回のMVPは東洋バレル技研株式会社の別所社長でした。彼の取り組みは、小さく早く実践するというもので、多くの参加者から高い評価を得ました。
彼はお客取材から特定のメーカーに絞り、加工素材の幅を狭くしました。こうすることで得意分野に集中することができるので、他社と差別化できることが可能であると仮説を立てました。
さらに地域を定めて自社便で配達できる範囲を明確にしました。営業的な取り組みは、継続的なDM通信の配信です。ロイヤルブルーの帽子や作業着が表紙になり、とても印象の良いものです。定期的に配信を続けています。また、TiktokやFacebookなどのSNSは毎日更新です。これはまさに情報の物量戦です。
特に、彼の顧客フォローには直接訪問や面談の仕組み、手書きハガキの送付で関係性を高める工夫がありました。こうした取り組みは、バレル研磨の業界で圧倒的な差別化要素となっています。ライバル企業の町工場でここまで発信力を行っているところは少数派です。
働く人たちを幸せにしたい!
より良い会社をつくりたい!
別所社長は願望へ向かってまっしぐらです。
ランチェスター戦略の実践を間近で見ていた参加者にも大きな刺激となったのは間違い在りません。経営環境が厳しくなる中で生き残るのは本物です。
参加者の一人である工務店経営者は、「これから益々、事業環境は椅子取りゲームになる。だからこそ学び、差別化したいと思い参加しました」と話していました。
今後の事業の発展や事業承継に経営の原理原則となるランチェスター戦略の重要性がますます高まっていくことでしょう。
クラスの雰囲気を動画でご覧いただけます。
ランチェスター戦略を学び、実践することは中小企業の経営者にとって非常に有効な手段です。大阪でのあきない実践道場を通じて、他社との差別化を図り、椅子取りゲームに勝つための戦略を構築していくことが重要です。今後も私たちはこうした場をつくり、多くの経営者が元気に仕事に取り組み、成功を収めることをずっと支えて行きます。
投稿者プロフィール
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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。