2026年4月4日、対馬ビルサービス様主催の「話し方セミナー」が開催されました。
私と息子の大将は、セミナーの企画と講師を担当しました。
今回のセミナーには、社員の皆さんに加え、高校生、そして小学生も参加してくれました。
年齢も立場も違う20名が、一つの場に集まり、「話し方」と「コミュニケーション」について学ぶ時間となりました。
今回のセミナーで、私が最初にお伝えしたのは、「対馬をもっと元気にする」という目的です。
そのために必要なのは、特別なスキルではありません。まずは人と人がつながること。
そのための基本が、コミュニケーションです。
そして今回、私が大切にしたのは「どう話すか」よりも、どんな空気の中で話すかということでした。


目次
共通項を探すところから始める
セミナーの最初に行ったのは、「共通項探し」です。
3人1組になり、お互いに質問をしながら共通点を見つけてもらいました。
ここで大切にしたのは、「見れば分かること」ではなく、「聞かないと分からないこと」です。
- 好きな教科は何か
- 休みの日は何をしているのか
- 兄弟は何人いるのか
こうした質問を通して、お互いを知っていきます。
すると、「それ自分も同じです」「それ好きです」という声が自然と生まれます。
共通点が見つかると、人は安心します。初めて会った人でも、少し距離が近づきます。
この時間によって、会場の空気がやわらぎ、話しやすい雰囲気が生まれていきました。


聞き方のルールが場を変える
今回のセミナーでは、「聞き方」を特に重視しました。
対話を良くするために、次の3つのルールをお伝えしました。
① 笑顔で聞く
② 否定しない
③ 答えは一つではないと考える
まず、笑顔で聞くこと。
真顔で聞かれるのと、笑顔で聞かれるのとでは、話す側の安心感は大きく変わります。人は受け入れられていると感じると、自然と話しやすくなります。
次に、否定しないこと。
「でも」「違う」といった言葉は、相手の話を止めてしまいます。そうではなく、「いい
ね」「なるほど」と受け止めることで、会話は続いていきます。
そして、答えは一つではないという考え方。
人それぞれ感じ方や考え方は違います。それを認めることで、安心して発言できる場が生
まれます。
この3つを意識するだけで、場の空気は大きく変わります。
脳の仕組みで考えると理解しやすい
この考え方を、分かりやすくするために「ピンク脳」と「グレー脳」という話をしました
- 否定的に聞く → グレー脳
- 肯定的に聞く → ピンク脳
例えば、「そんなの当たり前やん」と思った瞬間、そこで学びは止まります。
逆に、「何か一つでも得よう」と思って聞くと、学びは深まります。
聞き方一つで、成長のスピードは変わる
これはとても大きなポイントです。
人は「聞いている」のではなく「見ている」
講座の中で、簡単な実験を行いました。
人は発する言葉と違う動きをするのを見ると、多くの人が言葉ではなく動きに反応します。
ここから分かるのは、 人は“見ている”ということです。
つまり、コミュニケーションは
- 表情
- 態度
- 声
これらが大きな影響を与えています。
話の内容だけではないのです。


少しずつ生まれた変化
これらを実践していく中で、変化が見えてきました。
最初は緊張していた参加者が、少しずつ表情がやわらぎ、笑顔が増えていきました。
発言が少なかった人も、少しずつ自分の言葉で話し始めました。
これは特別な技術を使ったわけではありません。
聞き方を変え、場の空気を整えただけです。
人は、「話しなさい」と言われて話すのではありません。
話しても大丈夫だと感じたときに、自然と話し始めます。
その様子を、今回のセミナーで実際に見ることができました。
自己紹介は「関係づくりの第一歩」
後半は、自己紹介の方法について学びました。
自己紹介の目的は、「名前を覚えてもらうこと」です。
そのために、名前だけでなく、
- 名前の由来
- 好きなこと
- 今やっていること
などを1分で伝える練習を行いました。
また、最後にもう一度名前を言うことで、相手に印象を残すこともお伝えしました。
実際に一人ひとり前に出て発表してもらうと、それぞれの個性がよく伝わる自己紹介になっていました。聞く側も、拍手や笑顔で応えることで、会場全体が温かい雰囲気に包まれていきました。
一人ひとりにコメントをする理由
発表していただいた一人ひとりに対して、その場でコメントを行いました。
ここで意識しているのは、
“一人ひとりの個性から良い点”を見つけることです。
- 間の取り方が良い
- 笑顔が自然
- 声が届いている
- 話が印象に残る
こうしたポイントを伝えていきます。
なぜなら、人は認められたときに一番成長するからです。
指摘ではなく承認。
これが成長を加速させます。
小学生の言葉が教えてくれたこと
今回、特に印象に残ったのは、小学生の参加者の言葉です。
「新学期になったら、自己紹介で話せそうです」
この一言に、今回のセミナーの価値が表れていると感じました。
話し方が急に上手くなったわけではありません。
でも、「話してみよう」と思える気持ちが生まれています。
それは、安心して話せる経験をしたからです。


対話の出発点
今回のセミナーを通して改めて感じたのは、
対話は、話すことからではなく、聞くことから始まるということです。
相手の話を大切に聞く。
否定せず受け止める。
その積み重ねによって、安心して話せる場が生まれます。
そして、その場の中で、人は少しずつ自分の言葉で話し始めます。
今回の取り組みは、まだスタートです。
すぐに大きな成果が出るわけではありません。
しかし、一つだけ確かなことがあります。
人が話し始める場には、必ず“聞いてくれる人”がいる
この土台があることで、これからの人材育成やチームづくりにつながっていきます。


対馬ビルサービスの取り組み
今回の取り組みを主催している対馬ビルサービスは、清掃・設備管理・建設など幅広い事業を行いながら、人を育てることに本気で取り組んでいる会社です。
社員だけでなく、地域の子どもたちも巻き込みながら学びの場をつくる。
この姿勢が、地域に愛される理由の一つです。
対話は難しいものではありません。
特別な技術がなくても始めることができます。
まずは、
- 相手の話を、しっかり聞くこと
- 笑顔で受け止めること
ここからすべてが始まります。
今回の対馬でのセミナーが、人と人がつながる一つのきっかけになれば嬉しく思います。
投稿者プロフィール

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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
立志立命式代表世話人。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。


