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広報アドバイザー 永野一美のブログ

広報アドバイザー 永野 一美

長崎県対馬の未来を考えるツアーレポート4 ー地域交流

家族経営専門の広報アドバイザーNNA 株式会社の永野一美です。

NNA株式会社では、長崎県対馬の課題解決の力になりたい!という想いから、プロジェクトを発足し、島の未来を考えるツアーを企画しました。2023 年9 月8 日~11 日まで、あきない道場の有志メンバーで体験した対馬ツアー3 日目の午前中、地元企業の方々との交流会をレポートします。

>>長崎県対馬の未来を考えるツアーレポート1 対馬の現状を知る
>>長崎県対馬の未来を考えるツアーレポート2 対馬で海岸清掃
>>長崎県対馬の未来を考えるツアーレポート3 青空教室

ツアー3 日目の9 月10 日(日)午前中、対馬市交流センターで、地元の方々との交流会を開催しました。この交流会の目的は、地元の方々と交流し、島にどんな課題があるのか?その背景を互いに知る事。そのうえで、地域の課題解決のきっかけづくりなればと考え開催しました。

今回は3 名の地元の方に発表頂きました。


1)対馬市 島おこし協働隊の釜坂綾さん 対馬の海は今、磯場から海藻が消える「磯焼け」が問題
2)自然共生団体ツシマノラネコ ユウタロウさん 増えすぎたノラネコどうしたらいい
3)元中学校 教諭 吉田様

対馬の海は今、磯場から海藻が消える「磯焼け」が問題となっています。

発表者は、対馬市 島おこし協働隊の釜坂綾さん。


大学生の時、インターンシップで訪れた対馬の海の豊かさや海産物の美味しさに惹かれ、島おこし協働隊として2021 年に対馬へ来ました。対馬の海では今、磯場から海藻が消える「磯焼け」が問題となっています。協働隊として、この磯焼け問題の解決と海の森再生に向けた調査や啓蒙普及が私の主な活動です。

皆さん、藻場って聞いたことありますか?
藻場は、海の中の森です。

私たちが直接目で見ることのできる機会は少ないです。藻場は多くの生物の生活を支え、産卵や幼稚仔魚に成育の場を提供する以外にも、水中の有機物を分解し、栄養塩類や炭酸ガスを吸収し、酸素を供給するなど海水の浄化に大きな役割を果たしています。

今、対馬の海は、この藻場が減少し、海底が砂漠になっています。
焼の原になった状態。海の砂漠化と呼ばれています。この現象を磯焼けと言います。

なぜ、藻場が減少しているのか?

・海水温があがっている。
・海流が地球規模でかわっている
・洗剤のたれながしすべてが複雑にからみあって、悪のスパイラルになっています。

温暖化により海水温の上昇が起きています。冷たい水を好む海藻の成長が阻害され、磯焼けがさらに進行しています。生態系のバランスが壊れつつあり、かなり深刻な状況です。

そんな対馬の海を守ろう!という想いで、釜坂さんが考えるのが、「島まるごと水族館」海藻について知ってもらい、対馬の豊かな海を守る行動につながってほしいと、対馬の海で集めてきた海藻や魚、貝類が入った水槽を市役所玄関に水槽「しますい」を設置しました。

また、対馬には、水族館がないので、地元の子供たちが対馬の海のことを学べる場を作りたいと考え、小学校へ出前授業と市役所玄関に置かれている水槽「すますい」の魚たちも出張する移動水族館に取り組んでおられます。

増えすぎたノラネコどうしたらいい?

発表者は、自然共生団体ツシマノラネコのユウタロウさん。


私たちは、対馬で餓死や殺処分ではなく、野良猫を減らす活動をしているボランティア団体です。
身近な動物であり、その愛らしい姿からペットとしても人気の高い猫。
しかし、最近では人の身勝手な事情により無責任に野に放たれた「野良猫」を発端に、様々な問題が発生しています。


対馬の街を歩くと、野良猫をよく見かけると思います。
猫が好きな人にとっては大きな癒しを与えてくれる一方で、野良猫による被害に悩まされている人もいます。


住居周辺にまき散らされる糞尿、夜中の鳴き声、車や住居を傷つけるなどの被害は、以前から問題視されています。また、猫へのエサやりによって、他人に迷惑をかけたり、被害を生じさせるケースが多くあります。


このような問題の根本的な解決方法として、野良猫の全島集中【TRN】が有効だと考えています。


TRNとは、
捕獲機などで野良猫を保護し(Trap)する
不妊・去勢手術(Neuter)を行う
元の場所に戻す(Return)を意味します。


対馬は、離島なので全島で集中的に不妊・去勢手術をすれば、今以上に野良猫が増えることは無くなります。しかし、対馬には不妊去勢手術に対応できる医師が少なく、島外と比較して手術費がかかるため、野良猫の不妊化が進んでいない現状があります。


増えすぎた野良猫は、野良猫の問題ではなく、すべて人間が起こした問題だと考えています。
このような対馬の野良猫の現状について、一人でも多くの方に知って頂き、応援して頂けたら嬉しいです。

歌手MISIAさんの作文の先生だった吉田様

MISIAさんは、4歳から11年間対馬に住んでおられました。
中学生の時に書いたMISIAさんの作文の紹介してくださいました。

作文の中にあった「戦争が人の心を支配する」という言葉が、一番印象的でした。
たった13歳14歳の子供が、戦争と向き合い書いた作文。
世界中の人の心の中に平和が築かれると戦争がなくなるのかな・・・と思いました。

交流会に参加下さった方の声

地域課題について各地いろんな問題があるなと悲しくもなりますが、それを解決しようと立ち上がっている方々のパワーは力強いです。
私も想いを伝える力をしっかり身につけよう!とあらためて思いました。

「地域に惚れる人」をもっと増やしていくことが今後の様々な課題解決につながっていくんだなと思いました。
仕事はつらいもの、我慢するものという考えが今、働いている人の気持ちが変わって仕事に惚れながら物事に取り組んでいくと新たなアイデアも産まれやすくなると思います。

地域課題を解決することは、本当に魅力的だと思う。
この課題を見つける、感じるには地域に惚れることが必要だと感じた。
できることを1つ1つやっていくしかない。
キーワードとしては、「子供」が大事になる。
親から子、子から親、地域産業、歴史を学ぶ機会が増えていくことが望ましい。
今回のような学ぶ機会を作っていくことも面白い。

島に暮らしていて日々あたりまえに思っていた事が外から来た人の意見で「えっ?」と思える気づきを頂いた3日間でした。
海も山も年々変化していくのに、そこに住む我々は何もしないでいる現状に、それではダメですよと言われてるようでした。
グループで最後に話しをしている中で、結局変わらなければいけないのは、私たちの考えであって、前向きにチャレンジしてみようとする行動力だと知りました。

地域課題と一言で言っても様々な課題があることを知りました。今の生活に密接するものそうでないもの。また中には、漁業、林業、農業など様々な課題が絡み合っている事もありました。しかし現状の課題は、すべて未来に直結するものばかりだと感じました。
未来を見据え、今できる事を1つ1つ取り組んでいきたいと感じました。

投稿者プロフィール

永野一美
永野一美
メンタルラボ認定講師
自己効力感を高める宝物ファイル認定講師
メルカリアンバサダー
東京都外国人おもてなしボランティア
児童養護支援協会ポーラスター認定ボランティア 


出身:大阪府大阪市
趣味:上手くなりたいゴルフ・山登り

従業員30人以下の中小企業へ広報のアドバイスや支援を行う。
お客さまには、住宅会社・工務店・製造業が多い。
広報アドバイザー 永野一美
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