今回は「小さな工務店の販売促進のヒントとは、お客様の信頼を得る機会を増やすポイント」をテーマにお伝えしていきます。
購買動機を知る
今回は、お客様がどのような理由で購入を決定するのか?
についてお話いたします。
なぜお客さまが問い合わせをしてきたのか?
その道筋を調べてみると、いろんなことがわかってきます。
これが販売促進の大きなヒントになるのです。
お客さまは価格を評価し、リフォーム会社を選んでいると思っている経営者が少なからずいます。
経済産業省の調査データを調べると、消費者ニーズの変化というレポートがありました。
従来までの消費者のニーズは、「とにかく安くて経済的なもの」であったのに対し、近年、「多少値段が高くても品質が良いもの」や「安全性に配慮した商品」に変化している。
(出典:NRI「生活者1万人アンケート調査2011年」)
さらに私たちの独自調査では、消費者はリフォーム会社を選ぶ基準は『安全・品質重視、そして信頼重視』となっていることがわかってきました。
良い事例があるので紹介しましょう。
先日、休憩時間に弊社の女性スタッフが「玄関のリフォームをしようと思って家を建ててもらった工務店に連絡したら倒産していてびっくりしました」
と話しをしていました。
私が「それは大変だね。それでどうした?」と聞くと彼女は大きく頷いて「はい。それでネット検索して業者さんを探しました。まず【生野区 工務店】【生野区 リフォーム店】というkeywordでいくつかの会社を選びました。
その後、近所なので自転車に乗って、会社の前まで行ってどんな人が働いているのか?店は綺麗なのか?働いている人の雰囲気はどうか?確認してきました。
だってホームページでは良いことを書いていても、実際はわからないので不安ですから」と、4件程度のリフォーム会社をピックアップし観てきたことを教えてくれました。
私は彼女の考えや行動に興味を持ちました。
お客さまが工務店を選ぶときの重要なヒントがそこにあると感じました。
「それからどうした」と質問をすると彼女は「リフォーム会社の社長blogを読みました。
どんな思いを持っている人のか?どのような実績のある会社なのか?いろいろと調べました」と言います。
「それで最終的に決めた要因な何だった?」と訊ねると彼女の答えは意外でした。
「工務店の社長と佐藤社長(私のこと)がFacebookで繋がっていることがわかって、この業者さんは間違いがないと思い、見積りを依頼しました」
と話してくれました。
この事例からお客さまが、リフォーム会社を選ぶ要因は価格ではないことがよくわかります。
まずは、信頼のできる人なのか?会社なのか?を判断し、次に施工の品質は確かであるのか?見極めて、見積依頼をしているのです。
もちろん価格重視でリフォーム会社を選ぶ消費者も存在します。
しかし価格重視の消費者の判断基準は「高いか・安いか」といったところになります。
価格競争は小さな会社の目指すところではありません。
以上のことから考えると、小さな会社はモノを売るのではなくヒトを中心にPRしていくといいのです。
社長やスタッフがイキイキと働く姿や考えを様々な媒体で伝えていくのです。
そうすることでお客さまの信頼を得られる機会が増えていくでしょう。
投稿者プロフィール
-
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。