後編はYouTubeチャンネル登録者数を2年で40万人達成し、Tiktokフォロワー15万人、Instagramフォロワー4万人 合わせてSNSで60万人のフォロワーを増やしたマーケティング担当者より取り組みを発表していただきました。
第1部はライソン株式会社 代表山社長の一点突破商品開発について取り組み!
第2部は広報担当者によるプレスリリースを活用し年間20億円分の取材を獲得した方法
第3部はSNS担当者によるチャンネル登録者数40万人を達成したYouTubeマーケティングの方法
第4部は1位づくり戦略コンサルタント/佐藤による狭い分野で1位を目指す物量戦マーケティングです。
目次
第3部 チャンネル登録者数40万人を達成した動画マーケティング
このセッションでは、ライソン株式会社の動画担当者である佐藤大将氏がYouTubeマーケティングについて詳細に話しました。
動画の素人がチャレンジしてきた2年の取り組みを話しました。採用の時に全く動画のことを知らない自分を採用してくれた社長に感謝の言葉からスタートし、2週間かけてつくった動画の再生回数が50回だったこと、何をすれば再生回数が伸びるのか、フォロワーが増えるのか、毎日YouTubeを見て研究してきた体験を話しました。
周りの社員からは、YouTubeを見ていることが、仕事をしているようには見えないだろうと思って肩身が狭い思いをしたこと。しかし社長は何も言わず、ずっと見守ってくれた。上司が支えてくれた。だからこそ地道にコツコツやってこられたことを明かしてくれました。
そうした結果、YouTubeショートでバズッた。数10万の再生動画ができました。日本一ホットサンドレシピをコンセプトにホットサンドメーカーをつかいハムとチーズを38枚挟んで料理した動画です。しかし登録者数は増えない。
あるとき、「俺たちも協力する」と同僚や上司から声がかかり一緒に企画をつくりました。新商品の開発や販売のプロセスを動画で紹介し始めました。
他社とのコラボ企画があたりました。連続性のあるストーリーで、株式会社ギンビスの商品キャラクター「たべっ子どうぶつ」とのコラボした動画の配信とプレスリリースなど広報したことが功を奏したと思います。このとき動画の威力を知りました。
新商品の発売日に会社のホームページサーバーがダウンしました。
分析と仮説を立てる
その後、成功要因を分析しました。
視聴者層は?
視聴維持率は?
視聴者のコメントを読み仮説を立てました。
・仕事中に食べたから?
・動画のテンポがよかったから?
・○○の取り組みが共感を得た?
・「○○」できるのですか?
さまざまな観点から情報を整理しました。
その結果、「宣伝しない宣伝!」というコンセプトを考えました。
つぎに、パインアメで綿菓子をつくったら再生回数が500万回を越えました。
これはいける!
楽しさ+笑顔+個性の組み合わせが視聴者に共感されていると自分なりに絞りました。その後制作した動画はYouTubeで再生回数が100万回を連発しました。
動画のファンも増えコメントをたくさんいただきました。
視聴者がどこに共感してくれているのか?
何を望んでいるのか?さらに研究をして動画を制作しつづけたら、動画の登録者が40万人を越えていました。
元気がでます。
今日も頑張れます。
いつも楽しみにしています。
コメント欄の視聴者の喜びの声に間違いなかったと取り組みに自信をもったことを話してくれました。
そして、動画の再生効果で、営業活動の支援ができたこと、公式販売サイトでの売上げアップ、オンラインクジが1週間で2000枚完売したことが報告されました。「結果がでないときも温かく見守ってくれた社長と、みんなが支えてくれたから自分がある」と思いを話してくれました。
仕事の使命とは
佐藤氏は、沖縄で出会ったダイビングのインストラクターに憧れ生きています。げんきくんと言います。どんなにしんどいときも笑顔で元気で、みんなを笑顔にする人でした。自分の使命は動画を通して、世界の人を笑顔にすることだと話し、支えてくれた人に恩返しをしたいと語りました。
参加者からは
コメントをありがとうございます。
第4部 狭い分野で1位を目指す物量戦マーケティング
最後に私、1位づくり戦略コンサルタント 佐藤元相が今日のセミナーのまとめを担当しました。
中小企業の現状と課題について話しました。
日本の企業は約420万社あります。その99.7% 336万社が中小企業です。
コロナ後は資材高騰、インフレ率の上昇、賃上げ、人手不足などさまざまな課題があげられます。そんな中、営業のやり方が大きく変わってきていることを提言しました。
コロナ前とコロナ後。インターネット、スマートフォンの普及、さらにコロナショックがあり仕事のあり方や購買プロセスがあきらかに変わりました。
従来の営業のやり方からコロナ後の営業のやり方へ
訪問型から相談型へ。
行動量重視から価値提供重視へ。
売り込みから信頼関係づくりへ。
問題解決から問題発見へ。
マーケティングの手法も大きく変わりました。
広告からWebサイトへ
パンフレットはSNSへ
DMからコンテンツblogへ
展示会からオンラインセミナーやイベントへ
小さな会社こそ自社を知ってもらうための領域(広報&SNSの発信)が必要です。
そこで一点突破×物量戦マーケティングを提案しました。
ライソンさんが実践していた、狭い領域に圧倒的に情報量を発信するマーケティングの提案です。ランチェスター戦略では販売力の公式があります。
量の二乗×質=力
一点突破の広報戦略をとることで小さな会社が認知されていく。さらには受注に繋がる、採用に繋がるのです。
客層・商品・地域の決定。一点突破するターゲットを明確にして物量戦を実行します。
ある特殊車両の整備メンテナンス会社の求人採用の事例を公開しました。
これまで数年間かけて、求人活動をしてきたが全く人材確保できなかった東北のあるエリアでしたが、物量戦マーケティングの応用で、短期に地域チラシ、Webサイト、ハローワーク、Instagram、広告を活用しました
地域チラシは手書き風の女性の目に届きやすいないようにしました。
また、ハローワークとWebサイトは求人したいスタッフに一番近いイメージの方に登場してもらいました。そしてInstagramで効果的に演出を加えたのです。
一点突破で情報の物量戦とメディアの複合戦に取り組んだのです。結果望む成果を得ることができました。
弱者である中小企業が一点突破でまだまだやれることを報告しました。参加者から『「知恵の勝負」の時代ですね。勇気が出ます』とコメントをいただき嬉しく感じました。
たくさんの方々に参加いただきました。あきない新春特別セミナー2024は、幕を終えました。
ありがとうございます。
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投稿者プロフィール
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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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