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佐藤元相のオフィシャルブログ

1位づくり戦略コンサルタント 佐藤 元相

あきない新春特別セミナー2024レポート/一点突破のライソン株式会社から学ぶランチェスター広報戦略・前編

1位づくり戦略コンサルタント 佐藤元相です。あきない新春セミナー2024一点突破のランチェスター戦略をレポートします!お楽しみください!

はじめに

当会では、ペヤング専門のホットプレートなどユニークな商品を次々とリリースしているおもしろ家電メーカーライソン株式会社の最新の取り組みについて、社長、広報、SNS担当者から発表していただきました。

ライソン株式会社は、1991年2月2日に創業し、社員数17名で家電の企画、輸入、販売を行っています。山社長は、「100人に1人の人が買ってくれたらいい」という一点突破な商品づくりを始め、年間に30を越える商品開発を行っています。

新春セミナー2024は1月19日に大阪市中央公会堂で開催し、50名の経営者と幹部が参加しました。

第1部はライソン株式会社 代表山社長の一点突破商品開発について取り組み!
第2部は広報担当者によるプレスリリースを活用し年間20億円分の取材を獲得した方法
第3部はSNS担当者によるチャンネル登録者数40万人を達成したYouTubeマーケティングの方法
第4部は1位づくり戦略コンサルタント/佐藤による狭い分野で1位を目指す物量戦マーケティングです。


以上の4部構成で開催しました。

第1部 ライソン発の世界初をつくる!

一点突破の商品で差別化
ライソン株式会社の代表取締役である山俊介氏が講師を務め、同社の商品開発について語られました。「一点突破の商品とは100人のうちの1人が必ず買うものをつくることです」と山社長。
アイディアは年間1000以上、社内からあがってくる仕組みを作っています。アイディアをカタチにするには、まず、コストを掛けず、早く、自前の製品や工場などにある金型などを組み合わせて考える。つまり、自社で当たり前になっているモノを軸にいろいろ組み合わせて新しいモノをつくるのです。

商品開発の観点は3つ

1.従来のモノを組み合わせる
2.売れる商品は○○から決める
3.○○が必ず買うモノをつくる

「ホットプレート×別ブランド」
焼きそばペヤングって焼いてみたらどうなるかな?から発想してつくられた専用ホットプレートが大ヒット。売価も従来のホットプレートの3倍です。
つぎに、「トースター×時間」わずか58秒でトーストが焼ける秒速トースターは忙しい現代人のニーズにマッチしました。売価は従来のトースターの5倍です。

そして女子社員の声から商品開発した応答くん。応答くんは自宅中にインターフォンがなったときに男性の声で応答してくれる音声ボタンです。

一点突破の商品は、パッと見た瞬間にわかることが大事。説明しなくてもわかること。こうした観点から、クラウドファンディングでも相性がよく資金調達は7000万円を超えています。

ライソン流差別化戦略

つぎに、採用戦略の差別化に取り組む方法について説明されました。
具体的には、広報担当と動画制作担当の求人を募集するために、ハローワークやIndeedなどの無料採用媒体を利用し、効果的な人材確保の手法を公開してくれました。「Indeedで様々なキーワードを試しながら、職種と地域に基づく検索結果を分析しました。この分析から、求人の書き方が応募者数に影響することや、東大阪で広報や動画制作担当の求人が少ないことが明らかになり、これが良い人材を採用する上での重要なポイントとなりました」
さらに、現代のビジネスに合わせた営業手法について、「営業職に1人を採用するなら、同じく広報職にも1人採用するべき」と時代に合わせた営業のアプローチを強調しておられました。

第2部 年間20億円分の取材を獲得した広報戦略

このセッションでは、ライソン株式会社の広報担当者である三上氏が、年間20億円相当のメディア取材を獲得した戦略について詳細に話しました。

一点突破のライソン株式会社から学ぶランチェスター広報戦略

三上氏は元地方新聞社での勤務経験を持ち、ライソン株式会社のユニークなミッション「日常に、非日常を。」を社会に広めるために尽力しています。
広報の役割を「会社のミッションを伝える仕事」と位置づけ、その努力により同社はテレビで300回以上の露出を達成しました。
特に注目されたのは「せんべろメーカー」のプレスリリースに関する成功事例です。
この事例から、同業他社の調査方法、効果的なメディアリストの作成方法、ニュースリリースの作成に関する5つの基本原則などを説明されました。

一点突破の広報戦略

1.ペルソナを決める
2.アプローチする媒体を選定する
3.○○を見て問い合わせ先をリスト化する
4.○○やってます!魔法の言葉を伝える

これらの戦術は、ライソン株式会社の商品だけでなく、会社自体のブランド認知度を高めるのに大きく貢献しました。

一点突破のライソン株式会社から学ぶランチェスター広報戦略

さらに、三上氏は会社のストーリーを資料にして、新聞記者やテレビ制作者、Web媒体に猛アタックしました。その結果、日本経済新聞の夕刊1面に「おもしろい家電 関西熱い」と大きく当社の記事が掲載されました。
商品だけでなく企業自体の認知度向上にも注力したことを共有しました。

小さな会社だからこそできる広報戦術

1.安定的に○○することで露出されるチャンスが増える
2.同業他社のメディア露出状況を調べて、○○をした。
3.家電関係の媒体を調べて○○をした。
4.地元に愛される企業になるため、○○をした。
5.○○を断らなかった。

一点突破のライソン株式会社から学ぶランチェスター広報戦略

単に質を高めるだけではなく、積極的な実践による効果を強調しました。具体的には、メール、手紙、訪問、紹介といった多様なコミュニケーション手段を駆使し、より多くの面談機会を生み出すことで、結果として成功を収めたことが語られました。新聞・テレビ・雑誌・Webニュースなど、第三者に紹介されることで、
①信用・信頼度アップ
②認知度がアップ
③広告宣伝費がダウン
④営業活動の支援
⑤社員のモチベーションがアップ
こうした効果を参加者に伝えました。

参加者からは「中小企業の広報戦略における実践的なアプローチと、その成功への道のりを具体的に示してくださり気づきが多くありました。また貴重な機会をありがとうございます。」と。私からは「三上氏の経験と知識は、小さな会社の広報活動に新たな視点をもたらすと同時に、戦略的なメディア露出を実現するための具体的な手法を提案してくれてた」と感じました。

ありがとうございました。

続いて第3部と第4部のあきない道場新春特別セミナーをご案内します。

セミナーのアーカイブをご希望の方はこちらへどうぞ

投稿者プロフィール

佐藤元相
佐藤元相
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。

著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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