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佐藤元相のオフィシャルブログ

1位づくり戦略コンサルタント 佐藤 元相

展示会営業成功への鍵_新規開拓率向上は工場見学にあり!

こんにちは!
1位づくり戦略コンサルタント佐藤元相(もとし)です。

本日は「展示会営業成功への鍵_新規開拓の成功率を高める方法」についてお伝えしたいと思います。

はじめに


私は大阪市経済戦略局の中小・ベンチャー企業支援拠点の大阪産業創造館が主催する研修の講師を複数のテーマで担当しており、今回は「小さな町工場の営業戦略実践塾」という4回シリーズの研修を担当しております。


ワークショップスタイルで、学びのインプットと実践のアウトプットを繰り返し行い、営業能力を高めるため取り組んでいます。本日は、その最終講義として、展示会営業戦略について成約率の高い仕組みの作り方を伝えました。 タイトルは、『展示会における新規顧客獲得の戦略』です。


展示会は新規顧客との出逢いにとても良い機会だと私は実感を得ています。
しかし、参加者の中には『これまで展示会で新規開拓の反応はほぼゼロでした』という方もおられました。お聴きすると、会社にある製品や技術を展示する程度で、戦略的に取り組まれている方はほとんどいませんでした。

展示会で失敗するパターン

展示会で失敗するパターンにはいくつかありますが、代表的なものをいくつか挙げてみます。
1. 準備不足
展示会への準備が不十分であることが一つの失敗要因です。そもそも営業ツールがない。会社案内やパンフレット程度。展示物も製品を並べている程度で何が良いのか?よくわからない。
また、スタッフの対応もトレーニングしておらず一方的な売り込みが中心となり、顧客との関係が構築できていないことが多々あります。

2. 戦略の不明確さ
出展目的や設定した目標が明確でない場合が多く、計画すらありません。「ガントチャートで展示会までの取り組みは共有しているのですが戦略的な視点はまったくありませんでした」という声もよく耳にします。特に客層が絞り込めていません。
「理想とする見込み客はどのような客層なのか?」を明確にせず、広範なアプローチを取っている会社は少なくありません。

3.最後にフォローアップの欠如です。
展示会後、名刺交換した方へのフォローアップが適切に行われていません。名刺交換した方へ、お礼のメールを1回送ったところで、見積もり依頼がやってくるほど甘くありません。そもそも展示会の場だけの接点で、売り込みばかりでは、話しを聴いてみよう」とはなりません。
多くの出展者のひとつでああって、特別印象に残らないのです。

これらの要因を避けるためには、
・事前の計画と準備、
・明確な戦略と目標設定
・他社との差別化ポイント
・独自のリストを集めアプローチを行うこと
・フォローアップの仕組み
が大事になります。

成功への道

そこで、成功事例から展示会営業の成功方法をお伝えしました。
最初に、「女性フォーマルに特化した製造・卸・販売会社」と「町のケーキ店に特化した包装資材会社」の展示会営業の有効な取り組み方をご紹介いたしました。

町工場の成功する展示会営業のポイントは3点です。
まず、仮説を立てるです。自社独自の技術や製品、用途やサービスを活かした専門分野を創造すること。つぎに、見込みの客層を絞り込み事前にアプローチすること。
最後に、展示会のゴールを設定すること

展示会を有効に活用するため、前もって仮説(戦略)を立案し、営業プロセスを計画することが大事です。特定分野に絞り込み専門性を高めておくことが何より大事になります。

仮説とは、展示会営業の成功を導くための仮の戦略です。「もし私たちがこの差別化戦略を実行すれば、目標達成につながる」という考え方です。あなたはどのような仮説を立てて展示会営業を行っていますか?まずは特定分野で1位の領域を仮説してみるのです。自社の強みをリストアップして、どの領域で1位を目指すのか?一言で表すといいでしょう。例えば「熱処理加工後の加工専門」や「オーダーのアルミ形材専門」などのように、○○専門と表現すると顧客にとって分かりやすい表現となります。

つぎに、見込み客を絞り込むことです。面談したいと考えている企業を絞り込みリストアップをします。「誰に向けての展示会なのか?」はっきりしていない。ブースへ訪れた方々に対して手アタt李次第に製品や技術の説明をしているにすぎません。展示会では広くたくさんの方に製品や技術を伝えるのではなく、見込み客を絞り、何を課題としているのか?事前にヒアリングをおこなうなど、情報収集が大事になります。

ここ・・大事です。
リストアップした見込み客に向けたアプローチを事前に展開するのです。6ヶ月後に展示会があるのであれば、見込み客へ段階的にアプローチするツールを制作し、取り組んでおくといいでしょう。

本セミナーでは、「小さな町工場の営業戦略実践塾」の授業で展示会営業のサンプルとして事例紹介したアパレル会社では、私が考案した「ストーリーチラシ」という手法をDMに活用しました。全4回のストーリーDMで自社の差別化ポイントを毎月1回アプローチしました。その後、展示会場への招待状を送付すると・・・開催前にいくつもの商談が成立するという驚くべき成果になりました。

さて、最後にゴール設定です。
特に中小町工場にとって重要なポイントです。町工場が展示会を成功させるためには、現場に誘導することを主な目標とした営業プロセスを築くことが大事です。工場見学です。

展示会を利用して、来場者の課題を共有した上で、あなたの工場を訪れてもらい、製造プロセスを体験してもらうアプローチがとても有効です。 この営業プロセスを構築するためには、工場見学に参加するメリットや自社の差別化ポイントを用意し、工場見学への誘導を促す具体的な提案や案内を展示会で結びつける手法が効果的です。

以上のことから、展示会をきっかけに、工場見学や直接の顧客接点を生み出すことで、町工場の営業プロセスを強化し、成果を上げる。展示会営業は工場見学をセットにした取り組みは相乗効果を生み新規の獲得につながります。参加者みなさんに展示会営業の戦略を創作していただきました。
さてどうなるのか?楽しみです。

本日は、ここまでです。
私の経験や知識、考えが、あなたの人生に少しでも影響を与えることがあるのであればこれほど嬉しいことはありません。
お付き合いくださり、ありがとうございます。

投稿者プロフィール

佐藤元相
佐藤元相
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。

著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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