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佐藤元相のオフィシャルブログ

1位づくり戦略コンサルタント 佐藤 元相

勝利への情熱と最後のトライ:息子の成長とラグビーチームの絆

こんにちは!
1位づくり戦略コンサルタント 佐藤元相(さとうもとし)です。

本日のテーマは、
「勝利への情熱と最後のトライ:息子の成長とラグビーチームの絆」です。

息子の学ラグビー最後のリーグ戦が終りました。グランドを後にした帰りの車中のことです。
息子は後ろのシートから運転している私に話しかけてきました。

あぁーーーっ悔しい!
お父さんっ!、悔しかった。
みんな悔しがっていた。でも今までそんな悔しがるようなチームじゃなかったんだ。1年前までのボクたちのチームは、少ないながらも、中学や高校の経験者が半分くらいいた。でも、練習もダラダラしてて、パスや走り込みもろくにしなかった。試合に負けても、先輩たちはみんなヘラヘラしてた。

試合の負けが続くと練習に出てくる部員の数が減っていった。
ラグビー経験者からクラブを去っていった。部員の数が少なくて練習試合もできない。試合のある時にだけ、ユニホームを着てくる先輩もいた。そんなの、まともに練習をしていないから走れない。試合のたびに、人数が足りなくて助っ人を集めていた。そんなラグビー部だった。

それが変わったんだ。
先輩たちが全員、引退したときから。今のキャプテンがラグビー部を変えた。
キャプテンはボクの同級生でとにかくラグビーが大好きな奴で、1年生のときから、一人で黙々と筋トレしたり、ボールを蹴ったりしていた。ラグビーすることを、ずっとあきらめていなかった。

キャプテンが3回生になった時、先輩たちは就活のため引退した。ちょうどその頃、キャプテンの誘いを受けてボクがラグビー部に入った。サッカーは好きだけど、大学ではレベルが違うから、ついて行けないと思って続けることはあきらめた。
高校まで本気でやっていたサッカー部を辞めて、バイトして、仲間と遊んでいて、それなりに楽しかった。
でも留学して気づいたんだ。

2回生のときに、オレゴン大学に半年間ほど留学させてもらっただろ。お父さんには感謝をしてるよ。ボクも、毎日が一生懸命だった。言葉もわからない、知り合いもいない。苦しいことがたくさんあった。でも充実していた。ホームステイ先の息子と意気投合して、ボルダリングを始めた。いろんな山を登った。 勉強も頑張った。全く話せなかった米会話は、日常生活に困らないほどにまでになった。全てが初めての経験ばかりだったけど、なんとかしてきた。がむしゃらにしてたらなんとかなった。

半年後、日本に戻ってまた大学へ行くと、学生生活になんだか物足りなさを感じたんだ。4回生で迎えた春の入学式にボクとキャプテンは、一年生を勧誘することを考えた。ラグビー部のいいところはどこか!
・先輩後輩の強い縛りがない。
・フラットな関係がウリ。


ボクは高校時代のサッカー部の後輩たちを誘った。そうしたら次第に部員が増えて、試合ができる人数に揃ってきた。経験者も数名入部してきた。1度退部した部員もチームに戻ってきた。ボクたちのラグビー部には、監督もコーチもいない。学校からの部活予算もカットされただろ。だから、試合球のボールを買うお金もない。みんなで部費を出し合って、最低限の道具を揃えた。

ボクたちは話し合いで、ポジションを決めてきた。練習内容はラグビー経験者の後輩たちがつくっていた。みんな真剣だった。後輩が先輩を叱咤激励することも頻繁にあった。でも練習は楽しくて充実していた。

自分たちでつくり、ここまでやってきたことに誇りを感じている。最高のチームだと思う。今日の最後の大学ラグビーリーグ戦の試合では、何度も相手チームにトライを許した。悔しかった。でも、チャンスもあった。観てただろ。ボクもあの瞬間はスローモーションのように見えた。

ボクがパスを出した。キャプテンへつなげた。ボールをもったキャプテンが走る。相手選手のがタックルをしてくる隙間をキャプテンが抜け出た!
顎をあげて腕を振って走るキャプテンの背中が遠くへ消えていく。ホイッスルがなった。この試合で最初のトライだった。

審判がゴールキックの位置を確認して、シューズのかかとで「トントン」と芝をたたいた。後輩が走ってきて、ボクがキックをする位置にリングを置いた。ボクは楕円形のボールをゆっくりリングに乗せた。残り時間を考えると最後のキックだと思った。

深呼吸をして、ゴールをみると時間が止まって感じた。芝の上に置いたボールを思いっきり蹴ると、弾んだ楕円のボールは、空へ高く飛んでいった。審判のホイッスルの音がグランドに響いたとき、試合は終わった。試合の回数とともに、ボクたちのプレーは確実に上達していた。
チームは成長していた。
これで終わりだと思うともったいない。後輩たちと一緒につくってきたこの体験は大切にしたい。


ずっと忘れない。キャプテンはラグビー関連の業界に就職が決まった。
ボクも大阪で住宅設備販売会社の営業職に就く。お父さん、ありがとう。これでラグビーはいったん終わり。

息子からの「ありがとう」は嬉しいような寂しいような複雑な気持ちで受け取りました。しかし私は、息子の成長とチームの仲間との絆を最終戦で観ることができて「ありがとう」と言葉を返したいくらいでした。グランドの駐車場には夕陽が降り注いで、とてもまぶしいかった。それ以上に息子たちのチームは、眩しく輝いて見えました。

成長したチームの全員が笑顔でいる姿を見ると、感動で満たされました。彼らの笑顔はチームが一体となり頑張った証拠。先輩も後輩も関係なく、お互いを信じて、一つの目標へ向かって一生懸命に取り組む姿は何より尊い経験だなぁと感じました。これからも息子には情熱をもって夢に向かって歩んでほしい。どんな未来がまっていても、このときを思い出して逞しくいきてほしい。私は息子のこれからの未来を見守っていきたい。貴重な体験をさせてくれたことに感謝の気持ちでいっぱいです。

(追伸、この記事は2015年に書いたモノを再度書き改めて掲載しました)

さぁ今日はここまで!

私の経験や知識、考えが、あなたの人生に少しでも
影響を与えることがあるのであれば、これほど嬉しいことはありません。

本日も、お付き合いくださりありがとうございます。


投稿者プロフィール

佐藤元相
佐藤元相
1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。

著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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