こんにちは!1位づくり戦略コンサルタント 佐藤元相です。
本日は「未来を切り開く岡山新見市の印刷会社 二鶴堂の事業承継と挑戦」というテーマでお伝えします。
コロナ禍がもたらした変化の中で、地方の印刷業界は特に厳しい試練に直面しています。しかし、その中で明るい未来を探求する中小企業の存在が、新たな希望の光となっています。
今回は、あきない道場卒業生の岡山県新見市の印刷会社 株式会社二鶴堂 大西社長を訪問し、取材をさせていただきました。
当社は創業昭和35年7月です。現在本社は新見市に位置しており、岡山市には営業所を設置しています。
近年、地域の人口減少やM&Aによるお客様の統廃合による(大手組織にお客様の組織が飲み込まれて、大手組織と付き合いのある強い敵と戦って負ける)発注減が大きな痛手となり厳しい経営状況が続いています。
しかし、この危機に立ち向かうため、2021年二代目社長から新社長へ事業承継が行われました。新社長、大西肇さんは、創造力を強化し、顧客により高い価値を提供することで、他の会社とは一線を画す企業を目指す! 伝統的な印刷業務に捉われず、『今あるものを磨き元気に火をつける!』という方針を掲げました。
そこで、若手人材の採用をすすめ、2023年11月にデジタル企画チームを設立しました。
チームでさまざまな企画を考えました。
その1つが、子どもからイラストを募集し、廃材メモ帳のデザインに活用するという企画です。デジタル企画チームと企画発案者に、この「プロジェクトに興味関心を持つ社員が参加。共に対話を深め、参加者同士が創意工夫をしながら会議をすすめていきました。
社内の端材を再利用したメモ帳製作プロジェクトは、地元の子どもたちと協力してデザインを行うなど、地域社会への貢献と環境保護を実現する取り組みで、社会から高い評価を受けました。
また廃材メモ帳は、SDGs(持続可能な開発目標)の考え方にも適合し、メディアの注目を集めました。
結果、社員たちの働きがいとモチベーションが向上し、30年間変わらなかった企業文化に新風を吹き込むことができたのです。二鶴堂は多様な意見を受け入れ、より成果を生み出す組織へと変化し始めています。
ここには、画期的な発明や大規模な投資ではなく、社員のアイデアを形にし、サポートする社長の姿勢がありました。
当社の取り組みはから学ぶことは、変化に適応し、時代の流れに合わせてビジネスモデルを変革することにあります。そして、何より社員の意見を聞き、彼らの創造性を大切にすることです。困難な時期を乗り越え、新たな可能性を追求する姿は、多くの人に勇気を与えてくれると考えています。
逆境はチャンスだ!
今日のコラムは、2023年12月11日、当社を訪問したときの社長との対話の内容を記しました。
本日もありがとうございました。
私の経験や知識、考えが、あなたの人生に少しでも影響を与えることがあるのであればこれほど嬉しいことはありません。
お付き合いくださり、ありがとうございます。
投稿者プロフィール
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1962年 大阪生まれ。1位づくり戦略コンサルタント。
中小企業に従事した自らの体験を踏まえ、コンサルタントとしてこれまで1300社以上の指導実績を持つ。
また豊富な現場経験から生み出された1位づくり戦略をはじめ多彩なテーマで年間100回以上のセミナーを行い、実践的かつ即効性がある好評を博している。
自ら主催する経営塾「あきない道場」には、全国からたくさんの経営者が参加。その理論を実践し短期間に多くの成功事例を生み出している。
著書には、『小さな会社★採用のルール』をはじめ、『「あなたのところから買いたい」とお客に言われる小さな会社』、『小さな会社☆No.1のルール』、『小さな会社☆集客のルール』、『スゴい仕掛け』など、いずれもAmazonカテゴリーで1位を獲得している。
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