他社との差別化につながっていく
2回にわたってミッションについてお話をしてきました。
>>お客様に選ばれる決め手は「ミッション」にあり
>>お客さまに選ばれるためにミッションをつくる!
この作業は、一見、遠回りなように見えて、
確実に会社に「違い」をもたらします。
普段、漠然と考えていることを
具体化することで、会社の方針が
どんどん明確になっていくからです。
「地域に根ざす」
という方針ひとつとっても、
「地域ってどこからどこまで?」
と具体的に考えていけば、
エリアの広さや、
そこの世帯数が導かれて、
顧客層も明確になっていきます。
そうなれば、
チラシやホームページの作り方も
変わっていくでしょうし、
ミッションの伝え方にしても、
会社案内に載せるだけでなく、
そのテーマで動画を作っても
いいかもしれませんし、
標語やキャッチフレーズにしても
いいのかもしれません。
表現方法にも自然とアイデアが
浮かんできたりするものです。
大手の住宅会社は
規模と資金がありますから、
商品開発力やモデルハウス、
販促物などの点では
なかなか太刀打ちできません。
そこで、地場のビルダー様が
他社との差別化を図るうえで、
もっとも効果的なのは
「人」を打ち出すことなのです。
言うまでもなく、
人はそれぞれに個性があり、
ひとりとして同じ人はいません。
家庭や仕事、仲間の間など
様々なシーンで、
人はそれぞれに違う顔を見せます。
しかし、その根底には
変わらない自分を持っています。
それがその人の人間性であり、
お客様はそこを見ています。
会社における「人」を打ち出せば、
自社の独自性を
アピールすることにつながり、
それが小さい会社ならではの
魅力になっていくはずです。
ますます厳しい環境に
なってくことは確実です。
今のこの時期だからこそ、
自社の方針を見直して、
これからの展開を考えるべきです。
まずは、原点を見つめ直しましょう。
正しく前に進むために
必要な作業だと思います。
経験から生まれた言葉や考えは、
お客様を動かします。
目先の利益率の数字を追いかけるより、
よい結果につながるはずです。
「あきない実践道場」の卒業生で
ある製造業の2代目の方から、
昨年1月にこんなメールをいただきました。
社長である父は、
仕事量を確保するため
にコストを追求して
1円でも安く提供することを
重視しています。しかし、競合他社と
コストの叩き合いで
利益が思うように出せません。
そんな状況で4か月後には
受注が以前の3分の1にまで
減ってしまったそうです。
そこでこの方は、
品質を重視して
お客様に評価される
会社にしたい。
という思いを掘り下げていきました。
「品質を維持するには
従業員の協力が欠かせない」
「評価いただくお客さまを
大事にしよう」と思い至り、
従業員の誕生日にケーキを用意して、
バースデイカードを贈ったり、
たとえ小額でも
発注いただいたお客さまには
お礼のハガキを送る取り組みを
実践するようになりました。
あるとき、お客様から
「こんな少ない金額なのに
丁寧なハガキをもらって申し訳ない。
今度は頑張っていっぱい発注するよ」
という言葉をもらったそうです。
それから数ヶ月後、今年1月のメールには
受注が急増。
まいた種が
実ってきました!
と喜びの声が書かれていました。
厳しい状況になると
自分の都合ばかり考えがちですが、
「自分はなぜこの仕事をしているのだろう」
という原点に戻ってみると、
お客様や従業員に対する
気持ちはきっと変わります。
良いお客様に選んでいただくために、
そんなところから取り組みを
始めてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人

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SKYWアドバイザー
リピート客を増やす仕組みづくり講座講師
出身:島根県安来市
趣味:バレーボール・伝統的建造物群保存地区巡り♪
大阪商工会議所、組合、企業でにてパソコン講座の講師を5年経験。
企画・コンテンツ制作を担当したHPがNCネットワークのHPコンテストで最優秀賞を受賞。
勉強会、講演、研修運営全般をサポート。
SKYWの仕組みを作り実践。
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