本当にやるべきことをやっていますか?
「この地域は不景気だ、
人の動きがない」
とか
「近隣に同業のお店が
多くて競争が激しい」
と、店の売り上げが思うように
ならないことをなげく人がいますが、
よくよく話を聴いてみると
やるべきことをやってない
店が多いのです。
その結果、
お客様から忘れられたり、
ライバル店との競争に負けて
業績が悪くなっているというのが
事実ではないかと思っています。
あるパン屋さんの取り組み
私たちが主催する
あきない塾で学んでいる
パン屋さんのスタッフが
「こんな取り組みをして
お客様に喜ばれています」
と実行した事例を
発表してくれました。
これまでは、
大口予約の注文が入ったとき、
予約表(メモ)に記載して
お客様へ受け渡しが終われば
予約表(メモ)は
ごみ箱に捨てていました。これは非常にもったいないことを
していたと気づきました。
このあきない塾で学んでからは
捨てていた予約表(メモ)を
ファイルに入れて
管理するように決め、
月別のファイルをつくりました。
予約表に書く内容も、お客様の
・お名前
・電話番号
・住所
・ご注文内容だけではなく、
より情報に集めるために『サッカーチームの歓送迎会』
『幼稚園の卒業パーティー』
『異業種交流会でのオードブル』といった具合に、お客様から
どんな用途で大口注文をご予約
いただいているのかを聞いて、
メモを残すようにしたのです。
これはあとでハガキを書く時に、
大変役立つ情報になりました。後日、予約注文を
いただいたお客様に『サッカーの歓送迎会で
ご注文をありがとうございます』と
ひと言コメントを添えて
お礼のハガキを書きました。また商品の受け渡しのときには
『たくさんの注文をいただき
ありがとうございます』と、
直接お客様に声かけするように
心がけました。さらに、受け渡しのあと
『先日はありがとうございました。
サッカーの歓送迎会は
いかがでいたか?』と、
これもまた、ひと言コメントを添えて
感謝のハガキを書きました。するとお客様から連絡があって
『ありがとう』と、
とても喜んでくれました。そして同じお客様から、
また違うイベントのときに、
サンドウィッチオードブルの
予約注文をいただきました。
お客様に喜んでいただくことで
こうして注文が増えていくことに
驚きました。
今では、お客様から注文のあった
イベントの日を記録しておき、
来年の同じ時期に
サッカー歓送迎会が
ありそうな頃を見計らい
『昨年はありがとうございました』
と先駆けてお礼のハガキを出そうと
計画をしています。
と話してくれました。
私の会社では、3年前からお客様と一緒に
海外の企業視察や研修を行っています。
研修旅行の飛行機や旅の手配は、
3年間に開業した会社近くの
旅行代理店にお願いしています。
近くて便利だと思って窓口に
相談しに伺ったのがきっかけでした。
一度の研修費用は
参加者の数により異なりますが、
数百万円程度の費用を旅行会社の
銀行窓口へ送金しています。
あるとき、ふと思ったのです。
旅行代理店が取り扱う商品の中では
少ない額かもしれませんが
数百万円のお金を
送金しているにもかかわらず
「お礼のハガキ・電話」が
一度も来ないことに気づきました。
そこで普通の会社は
どれぐらい「お礼のハガキ」を
出しているのだろうかと思い、
お礼状の実体について
調べてみました。
お礼状の実体調査の結果
- 過去に背広やコートを買ったとき、
店の方から心のこもった
手書きのお礼状はきましたか?
来た・・・3% - 自動車の整備や車検に出したとき、
整備会社から心のこもった
手書きのお礼状は来ましたか?
来た・・・3% - 2万円以上の電気製品を買ったとき、
店の方から心のこもった手書きの
お礼状は来ましたか?
来た・・・5% - 得意先の接待でレストランを利用し
3万円以上の支払いをしたとき、
店の方から心のこもった手書きの
お礼状は来ましたか?
来た・・・0% - 個人の車を買ったとき、
担当の営業マンから心のこもった
手書きのお礼状は来ましたか?
来た・・・6% - FAXで注文したとき、
お礼の電話かFAXはありましたか?
来た・・・5%
心のこもった手書きハガキを
もらっている人を平均すると
3%でした。
つまり100社中3社は
お礼のハガキを出しているが、
残り97社は商品を買ってもらったり
送金を受けてもアクションを
起こしてないのです。
これらの取り組みは、 思いつきや場当たり的に行っていては 成果をえられることはありません。「お客様に喜んでもらう」 という明確な方針と 感謝のハガキを継続的に 出し続ける仕組み、 そして実行するための 時間を確保することで お客様の注文がふえているのです。 こうするとお客様中心の経営になり、 |
経営の本質はお客様活動にあるので、
報・連・相はお客様にたいして
実行するのが正しいやり方になります。
苦戦が続いているお店は、
お客様に商品を買ってもらったら、
お礼状を出せるような仕組みを
つくることから
始めてみるとよいでしょう。
さらに継続してお客様と
コミュニケーションを増やすと
より良い人間関係がでいるのです。
あなたの会社にぴったりの
「お礼ハガキ」をつくって
お客様に対する
「報・連・相の仕組み」を
つくりましょう。