下請け製造業で新販路を開拓したいと
思っている社長へblogを書いた。
こんにちは
1位づくり戦略コンサルタント
佐藤元相です。
本日のテーマは
ランチェスター戦略成功事例
お客が増える下請け製造業の展示会のやり方
です。
まずは、前回blogで紹介した
永田製作所 永田社長の
下請け町工場が価格競争から脱却するための
方法の復習から。
もう一度、読み返すと気づきが深くなるので是非。
前回のblogはこちら
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価格競争から脱却する下請け町工場の挑戦!
さて、
本日は下請け町工場の
新販路開拓のやり方について
解説をしていくことにしたい。
東大阪で切削加工が得意な町工場がある
株式会社永田製作所
3代目代表取締役 永田弘社長
会社設立は1958年
従業員数は30名
(2018年4月現在)
永田製作所は近畿大学に隣接する
住宅街に本社工場がある。

熱処理部品 永田製作所
2012年、永田製作所の業績は
どん底だった。
そんな中、顧客インタビューから
自社の強みを発見した。
「熱処理工程のある製品」を独自の
ノウハウで仕上げる切削専門会社
「切削達人」の永田製作所
自社の一番得意なところに
専門特化していく戦略をとる!
永田社長は自社の強み(価値)を
理解してくれる顧客を見つけるため、
経営戦略をあきない実践道場で構想して
販売戦略をあきない接点道場でカタチに、
自社独自のプロセスに落とし込んだ。
(こことても大事(^^))
それがこれだ!

あきない接点道場で製作した営業プロセス
永田製作所は新販路開拓で
営業プロセスを可視化した。
販売力を高めるために
あきない接点道場で
指導している営業プロセスについて
説明しておこう。
営業は行き当たりばったりで
やるものではない。
勘やセンスや才能で成果がすべて
決まるものでもない。
営業はシステムで機能しているのだ!
その機能は6つの要因に
分けることができる。
1.チャンス
2.アプローチ
3.ヒアリング
4.プレゼン
5.クロージング
6.フォロー
以上の6つに。
細分化した6つの営業プロセスは、
すべてお客づくりに密接に関係する
技術ばかりである。
どのような営業技術なのか!
1.チャンスは見込客発見技術
2.アプローチは人間関係構築技術
3.ヒアリングは問題発見技術
4.プレゼンは問題解決技術
5.クロージングは契約締結技術
6.フォローは継続取引・紹介獲得技術
となる。
こうして営業プロセスを細分化して
いくととても繊細に技術が連携している
ことがよく分かる。
がんばれ!とかもっと動け!と
言うことでは無く
技術レベルを高めるための
システムをつくり、
教育訓練を行うことが
社長の役割になる。
営業力、販売実績で成果を出すためには
これら細分化した営業プロセス一つひとつ
の技術レベルを高めなければ、
期待する成果は得られないのである。
さて、営業プロセスの説明は
これまでにして永田社長の取り組みに
話しを戻そう。
永田社長は自治体で開催されている
産業展示会選んだ。
新販路開拓はここだ!
アピールポイント(自社の強み)を
熱処理工程のある製品を切削加工で仕上げる
ことに特化した。
さらに、工程・生産管理の
精度の高さを掲げた。

切削達人 熱処理部品 製作の様子
例えば、精密金属加工において、
熱処理研磨の工程をそれぞれ外注に
出すと各外注先は、納期に十分な
余裕を持って(サバを読んで)、
必要な加工日数を
見積もってくる。

永田製作所 熱処理部品 加工専門
展示会の会場では、
外注先から、工程のサバを読まれている
お客さまの
「サバを斬り、納期短縮を実現する」
という自社の商品価値をのぼりやパネルを
つくり全面に打ち出した。
また永田社長自ら、サバの着ぐるみをかぶり
来場者の目を引いた。
直接面談できたお客さまには、
自分の顔写真が印刷してあるガムを
帰り際に手渡した。
関西人らしいこの取り組みは
彼の人柄をよく表している。
展示会で名刺交換をしたお客さまには、
永田社長の個人の状況やパーソナリティを
記載した「まいど、おおきに。永田です」と
いう通信を定期的に郵送し、
忘れられないよう継続的に取り組んだ。
こうした取り組みを始めて
2ヶ月が経過した頃、
少し変化が現れた。
ホームページのアクセスが増えた。
ある日、突然アポなしで「工場を見学したい」と
展示会で出会った方が訪ねてきてくれた。
通信を送り続けている人たちから、
見積もりや工場見学などの依頼が、
一人、二人と舞い込むようになってきた。
工場見学に来てもらえれば、
アピールポイントである自社の生産体制を
理解してもらえることができる。
受注に結びつく確率が高い。
ある人は、通信を毎号読んでくれていて、
まるで長年の友人のような親しみを持って
接してくださったという。
「熱処理がらみで取引先が
加工できない部品があり困っている」とか
「熱処理後の加工が得意なんですよね」など。
思い出して連絡を頂く機会が増えだした。
やがて気がつくと、
月間、数千件もの見積もりに追われるほどの
かなりの数量に上る製品加工や
量産品の見積もり依頼など
受注が次から次へと舞い込んできていた。
Facebookに載せていた工場スタッフとの
誕生日会や食事会の様子をみて
「スタッフを大事にする良い会社ですね」と
お褒めの言葉も届くようになった。
永田社長の人柄を通信で熟知し、
安心感を持ってくださったお客さまからは
「3年後に新しい工場の立ち上げをするのだが、
部品共有できますか?」という話まで出た。
月間で万単位の生産ロットになる仕事である。
半年前の苦しい状況からは、
想像もつかないほどのV字回復ぶりである。
これまで場当たり的にやっていた
経営や営業を、きちんと筋道をたてて
戦略・戦術を考え、ツールをつくり
実践した。
だからこそ得られた成果なのである。
今日も最後まで 読んでくれてありがとう。
この事例からあなたは営業プロセスの
重要なポイントを読み取ることは
できただろうか?
また聞かせてもらえると嬉しい。
編集後記
さて、今日は大好きな大阪城のご紹介します。
この位置から一番迫力のある大阪城を観ることが
できます。
西外堀や高石垣、乾櫓(大阪城内最古の櫓)
そして天守。
美しすぎます。
また、夜になるとド迫力満点です。
大阪谷町一丁目交差点
是非、ここからの大阪城を観て欲しい。
日本一の城を堪能することができますよ。
面白いですね。