コミュニケーションのツールにチラシを活用する
工事のストーリーを表現して
作成するチラシは、ただの配布物ではなく、
コミュニケーションのツールとしても
機能します。
周囲の方からもチラシの内容をきっかけに
話しかけられる機会も
ぐっと増えていくことでしょう。
ストーリーチラシの効用を上げるための
コツとして私がお勧めしているのは、
工事の話以外に、ちょっとした
共感をもっていただけるような一言を
盛り込むことです。
たとえば
「私の出身地は?」
「私の家族は?」
「最近ダイエット始めました」
など個人的な事柄を書き添えておくのです。
人は、未知の存在に対しては
ある種の恐怖感や警戒心を抱くものですが、
逆に「あるある」と共感できる
共通点を見つけると、
一気に心を許すという傾向があります。
たとえば中学を卒業して
他の地域の高校に入学したとします。
周囲は知らない人だらけ。
その中で何をするかといえば、
「部活は何をやってた?」
「どこに住んでる?」
「昨日ラジオ聴いた?」
など同じような
体験、共通点を探しにいくんです。
うまくマッチしたら「仲間」と
認識することができるというわけです。
そうした共感や共通点を
得るためのポイントに
「FUVSの法則」
というものがあります。
この4つのテーマは
誰もが好意的に受け止めてくれる話題です。
これらの話題をチラシに盛り込むことで、
読む人に共感が湧いてきます。
会ってもいないのにお客様は
そこに書かれているビルダー様のことが
気になるのです。
チラシには、気の利いた
キャッチコピーはなくてもいいのです。
むしろ売り込みの要素が何もない、
挨拶と工程の告知、社長のつぶやきだけ
しかないチラシのほうが、
かえって印象に残るものです。
実際に現場が始まると、
工事車両の出入りしたり騒音が出たりして
周辺にお住いの方々に
ご迷惑をおかけすることになります。
また、現場で作業をする職人やスタッフなど
知らない人の姿を目にするようになり、
不安に感じる人もおられるでしょう。
そういった方々へ配慮したり、
安心していただくためのツールの
一つとしてストーリーチラシが
効果的だと考えております。
こういったきめの細かい取り組みは、
大手ではまずできませんから、
大いに差別化を図ることが可能になります。
ただ、再度申し上げますが、
この挨拶・告知のチラシでは、
絶対に売り込みをしてはいけません。
他の現場のことやイベント、
商品説明などのPRを入れたら、
すぐに読まれなくなります。
そうした意図があるときは、
ストーリーチラシとは
別に用意したほうがいいでしょう。
前回は、工事の見える化をするためのストーリーチラシについてお伝えしました。