売り込みよりも近隣への思いやりを
今回、ご提案したいのが
「ストーリーチラシ」です。
一般的には、近隣へのごあいさつは、
着工前のあいさつ回りを
1回行って終わらせていると思います。
この「ストーリーチラシ」は、
解体・基礎・上棟・外装・内装などの
工程ごとにチラシでごあいさつをしたり、
状況をお知らせしたりするのです。
たとえば、解体工事が終わったあとには、
「無事に解体が終わりました」
「現場もきれいに片付きました」
「大きな騒音でご迷惑をおかけしました」
「近隣の皆様に快く
受け入れていただいたおかげで、
無事、建て替えのための準備を
済ませることができました」
ということを伝えます。
「次は基礎工事に入ります」
「基礎工事が終わりました。
ありがとうございました。次は・・・」
と現場の展開をひとつの
ストーリーに仕立ててチラシで
お知らせしていくのです。
一見、大変そうに
思われるかもしれませんが、
パターンさえできてしまえば、
どこの現場でもその応用です。
間には構造見学会なども入るでしょうから、
平均して2週間に1回のペースで6回ほど、
現場周辺にストーリーチラシを
届けることになります。
短期間に何度も近隣の方々へ
ストーリーチラシをお届けするので、
接触頻度が増え認知度が高まっていきます。
そこまでする業者は他にまずいませんから
「しつこい」
と受け取られるよりも、
「丁寧な会社だなあ」「親切だなあ」
といった印象が積み重なっていくはずです。
お施主様にも
「ここまでご近所に配慮してくれるのか」
と喜んでいただけますよ。
「工事中こんな業者が出入りします」
とその工程における業者一覧を添えて
お知らせしておくと、ご近所の方も
工事車両を見て、
「わけのわからないどこかの業者が来た」
と不安感を覚えるのではなく、
「チラシで見たあの業者が来ているなあ」
と確認・納得していただけます。
実際にこの試みを実施されている
ビルダー様からこんなエピソードを
お聞きしました。
解体をしていたらお隣のブロック塀を
倒してしまったというのです。
普通ならものすごい剣幕で
怒られるところです。
でも、ストーリーチラシを
きちっとお届けしていたので
印象がよかったらしく、
「いいよ。こういうこともあるよね」と、
修繕することで
許してもらえたのだそうです。
それだけでなく
「うちはここが悪いんだけど見てくれないか」
という相談を受け、
リフォームを受注できたということでした。
前回は、現場周辺へチラシを使って工事の見える化をすること、それは、売り込みではなく、近隣への配慮であり、お施主様の代わりに行っているという意識で行うということについてお伝えしました。