あなたの仕事はなんだかわかりますか?

パティスリーガレット 久保さん
『1回きりのお客様がリピート客に変わる!
お客を呼ぶ!スゴい仕掛け』の第一章で
紹介しているパティスリー・ガレット
代表の久保徹也さんを
2017年12月31日に訪問した。
「新しく働いてくれる人が増えました」と
嬉しそうに話してれた。
久保さんは「佐藤さんから学んだことが
たくさんありました。
まだまだわからない事ばかりですが、
ひとつ新人教育のやり方を変えました」と意外なことを言った。
私は教育の方法を伝えた覚えがないので、
「どんなことだろう?」と興味を持って
聞き返した。
「新しいスタッフにはこのように教えています。
『あなたの仕事はお菓子やケーキを販売することではないのです。
あなたの本当の仕事はお客様と話しをして、
お客様と仲良くなることなのですよ。
仲良くなるためにはどうすればいいのかを考えて
仕事をしましょう』というと
彼女は自分のやるべきことを
しっかり理解したようで、
どんどん積極的に店の奥から出て
お客様と関わってくれるように
なったのです」と久保さんは目を細めて
笑顔で話してくれた。
ケーキに16本のろうそく
ある洋菓子店でのことである。
50歳くらいの男性がショーケースの前にたって
「このデコレーションケーキをお願いします。」と
言った。
店員は「お誕生日ですか?」と聞くと
「ええ。娘の誕生日に」と男性は答えた。
店員はカードを取り出しメモの準備をして
「お名前を教えていただけますか?」と訊ねると、
男性は「ひらがなでもみじです」と短く言葉を切った。
「もみじさん 素敵なお名前ですね。
どのような思いを込めてつけられたのですか?」と
男性に娘さんの名前の由来を聞いた。
男性はしばらく考えてゆっくりとした口調で話し出した。
男性は、昔の楽しかったことでも思い出すように
腕組みをしたまま話し続けた。
話に間ができたとき
「もみじさん 幸せですね」
と店員がいうと
「最近、娘とほとんど会話することがなくて・・」
と男性はさっきまでの笑顔はなくなり、
寂しそうに言った。
「ハイ!できました。ろうそくは
何本にしましょうか?」とショーケースの奥で
店員が弾むテンポで訊ねると、
「16本です」と男性は答えた。
赤いリボンに包まれたバースデーケーキを
受け取った男性は深く頭を下げて帰って行った。
それから数日後、男性がまた来店した。
「ありがとうございます。
あの日の夜、娘と一緒にケーキを食べました。
店員さんが聞いてくれた名前の由来や
娘に託した思いを話すことができました。
嬉しかった。
ありがとうございます。」
とわざわざお礼を言うために
お店にやって来てくれたという。
あなたは、この洋菓子店のお話から
何を感じましたか?
小さなお店が一丸となり、
一人ひとりのお客様と精一杯に
向き合っていく姿は「感動」です。
しかも1円の費用もかからない。
ネットショップではたくさんの商品を
売っているけれど、
人のぬくもりは
少なくなっている。
Popやお知らせなど店頭での情報は
増えているけれど、
お客様とのコミュニケーションは
減っている。
マニュアルで販売員の対応レベルは
高くなったが、
人に対する関心は低いように感じる。
お客様と心のふれあう瞬間を増やしてほしい!
決して忘れてはならないあきないの原点なのだ。
現実はそんなに甘くないかもしれない。
しかし笑顔は元気の原動力であることは
事実である。
あなたがお客様の笑顔を創りだしている。
小さな一歩が大きく未来を変えることを私は
信じている。
2018年2月7日 新幹線車中にて
最後に
おかげさまで、本日、2018年2月7日新刊を出版いたしました。
たくさんの方に支えられて今があると強く感じています。
こころから感謝しています。
そこで、感謝の気持ちを込めて出版記念特別セミナーを
福岡・岡山・大阪・名古屋・東京で開催いたします。
新刊をお買い上げいただいた方を
ご招待したいと企画しました。
席数に限りがあります。
ご興味のある方は是非お申し込みください。
あなたとお話できることを楽しみにしています。