本日のテーマは、
あんた経営の素人では困りまっせ!
経営のプロを社長というんや!
です。
1位づくり戦略コンサルタント
さとうもとしです。
先日、ある住宅設備メーカーから
地元密着の工務店経営者へ販売力を
高めるために研修講師の依頼を受けました。
東京や高崎、新潟など北関東を中心に
活動している従業員数が平均10名程度の
企業経営者の方が対象でした。
研修で「現在、あなたの会社が健康か?
病気か?を判断するには、どうすれば
分かると思います?」と訊ねると
ある経営者が「売上が多いか少ないか?」
だというのです。
確かに「売上」は少ないより多い方がいい。
売上が多いのは地域のお客さまから
選ばれているからこそ、増えている
のだと思います。
しかし、本当に売上だけでいいので
しょうか?
「売上」
は増えているが、
「儲からない」
という会社が少なくありません。
売上げ重視の経営。
こうなると、同業他社と競争となった場合、
リフォーム工事の受注金額を値引きして
競争相手より1円でも安く契約をするよう
推し進めている場合があるのも否めません。
売上重視ですから、利益を削って、
他店より安くして契約する。
でもこうした経営のやり方だと、
手元にはわずかな利益しか残りませんね。
利益がでないばかりか、
働いてくれるスタッフに対しても
・給料を高くすることができない
・休みを増やすことができない
・働く環境を良くすることができない
・人材を育成することができない
のです。
これでは、いい会社はできませんね。
売上でけではなく、適正な粗利益を
確保するような経営形態を考えることが
大事なのです。
ではいくらの粗利益額を確保すれば
いいのでしょうか?
じつは、
「あなたの会社は健康な状態なのか?」
それとも、
「病気を患っている状態なのか?」は、
従業員一人当たりの粗利益額で決まると
いってもいいでしょう。
竹田陽一先生は、TKCグループの数値を
参考にすると業界平均値が出ているので
わかりやすいと指導されています。
TKC要約版を参考に
してみるといいでしょう。
中小企業24万社超の決算書を基礎データに
集計された経営指標が公開されています。
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建築リフォーム工事業で
一人当たりの粗利益額は
9,948,000円です。
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びっくりしましたか?
コレ!
1年間に一人の従業員が稼ぐ
粗利益額の全国平均です。
では実際に、一人当たりの粗利益額を
増やすにはどうすればいいのでしょうか?
・経営計画書をつくればいい?
・ホームページをリニューアルする?
・blogを毎日書く?
これらすべては
経営をしていくための手段です。
手段の大本が間違っていては
いくら計画書をつくっても、
ホームページをリニューアルしても、
毎日blogを書いても経営をよくすることは
できません。
社長の経営知識や能力を高めることが
何より重要なのです。
経営の素人では困りまっせ!
経営のプロを社長というんや!
この言葉は、わたしが30代のころに、
地元の先輩社長から言われたモノです。
あんた、車の運転するのに
知識が必要やろ!
知識をまなんで実技をやるやろ。
会社を経営するのに
経営の知識もなしで
実技ばっかりやったら
そらぁ事故るわな。あんたランチェスター戦略って
知ってるか?それ、
経営の基本に必要な知識やで。
勉強しとき。
わたしは徹底して学びました。
今も学び続けています。
月2日間を戦略日として学習する
スケジュールを何より先行して
手帳にするすようにしました。
こちらに学習方法について記しています。
https://www.nna-osaka.co.jp/6985
仕事が忙しくて勉強する時間が取れない
社長のために
継続学習の重要性を今更ながら
感じています。
知識は未来をつくるのだと
実感しています。
ちなみに、
私にアドバイスをしてくれた社長は
20人程度の町工場でしたが、
世界第3位のシェアをもつ設備機器を
製作している優良企業でした。
社長自身、ランチェスター戦略を
学び実行していました。
その体験を伝えてくれたのでした。
学びについて、ちょっと
興味深い資料がありました。
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・厚生労働省から
現金給与以外の労働費用に
占める教育訓練費・教育費では、
・大企業を100とすると
・小規模事業所は28でした。
———
大企業と比べて
小さな会社の教育訓練費は
1/4程度です!
世界の教育訓練の投資比率は
どうなっているのか?
興味深い記事が日本経済新聞に
掲載されていました。
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厚生労働省の18年版「労働経済の分析」
OJTを除く企業の能力開発費が
国内総生産(GDP)に占める割合
(10年から14年)をみると
・アメリカ 2.08%
・フランス 1.78%
・ドイツ 1.20%
・日本 0.11%
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日本の能力開発は
世界最低レベルです。
能力開発は新しい市場を創造する力や
新しい商品を開発する力になるのです。
これでは競争に勝てるワケがないですね。
ちなみに
国内総生産の世界ランク
1位がアメリカ、
2位が中国、
3位は日本、
4位はフランス、
5位はドイツです。
2017年度、国内総生産の世界ランク
2位だった日本は3位に転落。
新しい市場を生み出す力、
商品開発をする力が衰えているのも
能力開発への投資比率の低さにあると
考えてもおかしくありません。
ちょっと、話題がそれてしまいました。
話を戻します。
教育は国家盛衰の要であり、
企業昇沈の因、
一家存亡の鍵を握る大事業である
(芳村思風)
小さな会社は、社長の経営能力で業績が
99%決まりますから、教育投資は社長の
能力開発に力を入れることが正しい
やり方になります。
ですから・・・
特定分野で1位になるための経営をするため、
差別化した商品やサービスを創造するため、
より良い会社づくりをするために、
社長は、自らの能力開発のテーマと
スケジュールを決めることから、
大事になるのです。
プロ社長になるため、
あなたはどんな能力開発に
投資を行いますか?
私の経験や知識、考えが、
あなたの人生に少しでも
影響を与えることがあるのであれば
これほど嬉しいことはありません。
本日も、お付き合いくださり
ありがとうございます。