本日のテーマは、
対話が
「現場作業の効率化や
生産性を高める決め手となる」
その根拠とは
です。
「安易に値引きしてはだめです!」
先日、四日市市の丹頂ガスさまで
研修を行いました。
営業や会計係、配送や現場作業員など
16名、全社員が参加しました。
経営でやってはいけないことが
3つあります。
・安くやります!
・何でもできます!
・何処へでも行きます!
と言いました。
利益も考えず値引きをする
何でもできるは専門性が低い
どこへでも行きますは移動が多い
これで生産性が高くなると
思いますか?
感じたことを対話するよう投げかけました。
営業担当は、
『「安く売る業者が地域に入ってきた。
お客さまからは「あんたのところは高い。
安くできないのか?あんたのところに
頼みたいのだが高いからなぁ。」、
また長いおつきあいのお客さまからは、
「こんなに頼んでも値引きは無理なの?」
とがっかりした顔をされた。
赤字にならなければ少しくらいは
安くしてあげてもいいと思う。
値引きができないのなら、
どうしたらいいのだろうか?』
と体験を仲間へ話ました。
するとあるスタッフは
「そこだけ値引きしたら、
他も値引きしないといけないし。
値引きを言い出したら
きりがないんじゃないかな?」
と自分の考えを話しました。
まさに研修は白熱教室さながらです。
では次に業界平均の粗利益額について
「TKCの分析データより 30人以下の
燃料小売販売会社で、
黒字会社の一人当たりの
粗利益額は896万円(1年間)」と
スライドを観てもらいました。
より、わかりやすくするため、
「日本の中小企業全体の平均粗利額から、
一人当たりの粗利益額を計算すると
1時間、ひとり5000円の粗利益を
稼がなければならないのです。」
と説明をしました。
日本の中小企業(黒字の会社)の
平均粗利額は、ひとり5000円/時間です。
「どう感じましたか?」とグループで
対話をするよう促すと「5000円か高いなぁ。
どうやって稼いだらええねん」とさきほどの
営業担当者が言いました。
それから姿勢を正して
「往復1時間のところへ2000円の集金なんて
行ってたらあかんなぁ。
5000円もかかってるなんて初めて知ったわ」
と反省しながら仕事を振り返っていました。
「お客さまとの集金の約束をもっと効率よく
回れるように組んでいけばいいですね」
とすると会計担当者が言いました。
それを聞いた配送担当は
「仕事を終えて、家へ向かう帰り道にも
お客さんがいてるから、
ちょっと寄ることもできますね」
と声のトーンを上げていいました。
このグループは対話の中から、
考え方や行動を少し変えるだけで、
生産性を高くできることを
見つけ出したようです。
わたしは対話形式の研修スタイルを
大事にしています。
学ぶ人たちの自らの気づきがなにより大切
だと考えているからです。
気づきを高めるため研修を5つの
領域に分けて構成しています。
・ランチェスター 戦略の基本知識を学ぶ
・同規模企業の事例で伝える
・業界の現状を数値で伝える
・気づいたことを対話する。
・まとめる
多様化した時代に、講師が考えを押しつける
ような教育では学び手は思考の範囲がが浅く
狭くなりがちです。
また、上司から与えられる
指示に応えるような仕事のやり方では、
いくらたっても人の能力は高まらない。
対話で期待すべきことは、自分と考え方
の違う人たちとコミュニケーションを
することで、自分の考え方と他者との
考え方の違いに気づき、考えや行動を
変える可能性が秘められているのです。
「言われた事をただする」
ではなく、
「自分で考えて行動をする」
つまり現場の人たちは自ら考える力を
持っており、その力を引き出すのが
対話なのです。
対話からは、働く人たちの経営に
参加意欲が高まり、自発的な行動や
意見が生まれるのです。
営業をはじめ、現場職人や営業事務、
会計係など業務の垣根を超えてた対話は、
チームみんなで仕事のあり方を改善する
ことができるのです。
対話は中小企業の生産性を高める決め手になる。
最後に今回の事例紹介企業は、
三重県四日市市の
LPガス販売会社 丹頂ガス株式会社です。
同社は、地域防災をテーマに地域を守る
というスローガンを掲げ顧客に限らず
地域で暮らす方々が相互に助けあう文化を
つくっているLPガス専門会社です。
現在、「自助・共助」をテーマに
防災イベントを開催し、地域の絆を結ぶ
ことに力を入れています。
イベントを通じて、お客さま同士のご縁が
深まり互いに助けあえる環境づくりに専念
しています。
私の経験や知識、考えが、
あなたの人生に少しでも
影響を与えることがあるのであれば
これほど嬉しいことはありません。
本日も、お付き合いくださり
ありがとうございます。