ランチェスター1位づくり戦略NNAの永野です。
先週末、メンタルラボでお世話になっている
メンターリング・アソシエイツが主催する
インストラクター(メンター)研修で、東北に行ってきました。
年に一度のインストラクター研修。
今年は、福島県在住のインストラクター鴫原先生(公立中学校 特別支援学級の先生)の
コーディネートで、宮城県の被災地を巡りました。
実は私、高校2年生の時に阪神淡路大震災を神戸で経験しました。
ライフライン全てが止まり、
一瞬にして、当たり前が当たり前でなくなった日の事を
今でもよく覚えています。
神戸での被災経験もあり、東日本大震災の現場へは
いつか行ってみたい!と、ずっと思っていました。
命を救った!校長先生の英断
宮城県仙台市若林区にある、仙台市立荒浜小学校。
校舎は当時のまま震災遺構として、現物が残っています。
この日幸運にも、
震災当時この小学校で校長先生をしていた方に偶然お会いし、お話を聞くことが出来ました。
先生は、こう話始めました。
もし地震が起きたら・・・
多くの学校では、机の下に隠れたら校庭や体育館に誘導して
安全を確保するというのが通常の避難方法でした。この小学校は、海岸から約700メートルに位置しています。
津波がある地域で、私は何かあれば屋上に逃げることを決めていました。
あの日、
私はハンドマイクを持って、各教室をまわり屋上に逃げる準備をしなさいと指示を出しました。屋上にあがっている間に、津波がきました。
想定外の規模の津波でした。
この世のものとは思えないドス黒い水が荒浜小学校を襲い、4階建ての校舎の2階まで押し寄せました。住民や子どたちは、自分の家が目の前で流されていく光景を黙って見るしかありませんでした。
校長先生の話を聞いて、
ルールとは何のためにあるんだろう?と、思いました。
会社でもスポーツでも、ルールはとても大切だと思います。
でも、絶対守らなければならない!と固執していたり、
ルールを守ることが目的になると、
怖いことになり得る可能性もあります。
ルールは、
「みんなが快適に過ごすため。」
「物事をスムーズに進めるため。」にあると思いました。
校長先生の「屋上へ逃げる!」という判断が、
児童と職員、住民320人の命を救いました。
ルールに囚われず、
校長先生のように自分なりの善悪の判断を持つことは、
とても大切だと感じました。
校内には、たくさんの応援メッセージが貼られていました。
この街が
一瞬で何も無くなった。
現地に行く前までは、
正直8年も経てば、ある程度、復興していると思っていました。
とんでもない。
まだまだです。
穏やかなこの海。
8年前まさにここから、津波が街を襲いました。
信じられませんでした。
海をみながら、
生かされている命を大切にし、自分の人生を全うしようと思いました。
貴重な機会を頂き、ありがとうございました。
Photo by #Kenji Matsumoto