施工途中で顧客の満足度をより高める方法
創業40年、地域に密着した
元気な工務店があります。
家族経営の工務店で社長は二代目
先日、興味深い話をしてくれました。
お客さまとの人間関係づくりは、
出逢いから契約までが山場です。そこを乗り越えると、つぎに、
家のプランづくりが始まります。期待感いっぱいのお客さまと
理想の家づくりを計画します。
お客さまの家族の未来に寄り添い、
互いの関係はより強化されていきます。ここまではとても良い感じで
ものごとが進むのですが・・・。しかし・・いざ現場工事が始まると
「相談した内容とコンセントの
位置が違っている」とか
「思っていたイメージが違う」など、
お客さまからのクレームや
確認事項が次々と出てくるのです。これまで築いてきた関係が
どんどんトーンダウンしていくのを
感じていました。「お客さまの期待が薄くなっている」
そう感じることも多々ありました。それでも、お引渡しの日には、
家づくりのプロセスをまとめた
動画を流して観ていただいたり、
大工や業者からの感謝の言葉を
伝えるたりすることで、
何組もの若いご夫婦が
涙を流して喜んでくれました。その感動の様子を観ていて
「よかった」と安堵した経験も
多数あります。しかし、一方でお客さまとの
思い違いが尾を引いて、
関係性を挽回できないまま
引き渡しの日を迎えた
こともありました。無機質な時間が耐えられない・・
お客さまにも申し訳ない
という気持ちでいっぱいでした。そんな中、顧客との関係性を
良くする方法を見つけたのです。「これほどお客さまとの関係性が
よくなるとは思いませんでした」
社長は、本当に驚いた
といった表情で語りました。
お施主さんがバーベキュー好きで、
私の家族と一緒にバーベキューを
することになりました。11時ごろ、お肉を買って行くと、
本格的なレンガ積みの焼き台と
海鮮を準備しておられました。
開放感のある庭で
お施主さんと食事をしながら
ゆっくりと語り合いました。
ご主人と私、奥さんと妻、
それぞれ会話が盛り上がりました。飲みながら、ご主人は
夢を語ってくれました。私の想いも伝えました。
上棟式などでお会いしても、
なかなか腹を割って話せません。時間の区切りもありますし、
あまり時間をとっていただくのも
負担になると思います。バーベキューをしたことで、
時間を気にせず、
ざっくばらんに話ができました。
ご主人だけではなく、
奧さんがどう思っているのか?
奥さん同士だから
話せることもあります。お酒を飲みながらだから
話せることもあります。施主さんと現場の人の思いとを
共有しないといけないと
改めて感じました。その後、開催しているイベントに
奧さんと娘さんが継続的に
参加してくれています。より関係が強化していると
感じています。
この工務店では、今後は施工途中に、
お客さまと関わる大工や職人
みんなでバーベキューをしようと
計画しているといいます。
OB顧客のフォローといった形で
訪問したりイベントを行ったり
している工務店は多くあります。
今回のお話を聴いて、
お客さまとの関係を強化し、
より満足度の高い家づくりを
するためにも施工途中でも
お客さまとのイベントは
効果が高いと感じました。